2017年9月12日火曜日

大阪の学力

 ネタとしてよくいうのが大阪は下から2番が好きだということです。まず、面積が全国で2番目に狭い。かつてはワーストだっだのですが、関空ができたときに埋立地として泉佐野市の面積が拡大したため香川県を抜きました。中学の教育レベルは安定の沖縄に次ぐ下から2番目を香川県と競っています。

 大阪府の中学生の教育レベルは非常にレベル差が激しいです。トップレベル校の先生方とお話をすると異口同音に「自主性」「思考力」などについて語ります。もっともだと思います。ただ、大切な大前提を忘れてはいけません。基本的な学力を有していること。その基本的レベルは定期テスト450点前後で、中学生の1割いるかどうかです。その層だけに通じる教育理論を振りかざして9割の子たちの現状に合わない指導をしている現状。

 小中学生は放置すると9割以上は勉強しません。勉強しなければ知的好奇心が刺激されず、眼前にある快楽におぼれます。大人でもそうでしょう。だからこそ、小中学生にはある程度の勉強をさせる必要があると思うのです。自主性を言うようになってから小中学生の宿題忘れは大幅に増えているように感じます。個人を見て、指導すれば宿題をして来る子も放置されて学力差が激しくなっているように感じます。

 翻って教育現場にいる私。宿題忘れや課題に対する適当なことは認めていません。それを毎回毎回注意すると「厳しい塾」「怖い塾」と言われます。意に介すことはありませんが、注意している時間が真面目に勉強しに来ている子に迷惑になることは非常に気にしています。1人の子を注意している時間を9割の子が犠牲になることに対してです。

 注意しないことは見捨てることだと思っているのでその都度注意します。みんなにも伝えてありますがルールを守らなければ何らかのペナルティが必要だと思っています。その一つの手段として叱ることがあります。叱られたら罰を受けたのだからそこでおしまい。または、何らかの課題を与えます。

 自主性を尊重してから自己管理やルールを守ることへの意識が低下して子が急増しているように感じます。9割とは言わず、7割の子は置き去りにしていく教育が現状。そして学習塾は金儲けの一環として機嫌よく通塾させることが第一の子守化しています。その結果が、大阪の学力差の現状です。大都市としてはありえないレベルの低さより、子どもに対する無関心、ひいては家族以外の愛情不足で育っている現状に一番の憂いを感じます。