2019年4月23日火曜日

 私は塾業界にいながらこの業界、特に塾長と呼ばれる人が嫌いです。世間知らずで、社会人に成り立てのころから先生、先生とチヤホヤされ人柄以上に敬われます。同時に嘘はばれなければ良いという思想もそう。犯罪も立証されなければ犯罪ではない、と会社(塾)で研修を受けた大手塾新入社員にいたっては閉口しました。私の眼前で自分(他塾)の生徒が犯罪行為を犯し、現任したので注意したときの台詞です。

 ところで、自己顕著欲に満ちている人が多いのはこの業界の特徴。過日、文理学科について問い合わせいただき、ご説明をし損ねた点があるのでこちらで補足させていただ、注意喚起を促したいです。まずC問題対策はかなり教材研究に長けた人材が必要です。かつ、その人が教壇に立っていないと話になりません。個人塾や地元密着塾にそのようなノウハウや教授力がるところを知りません。だから「文理学科対策できますか」と聞いて「できます」と即答する塾は信用してはいけません。中学受験同様、本人のモチベーションが何より重要です。

 4年前そして11年前に出した大手前高校不合格者への思いは一生消えません。反省と後悔です。志望の意思表示を示したからには絶対合格してもらいたい。そのためのカリキュラムを準備することはできます。それをやりきる自信が本人あるのかどうか。それを知らずして「できます」など軽々しく口にできません。

 私はデータ派です。客観的なデータに裏打ちされたものでないと信用しません。冗談のような塾があり「うちの塾は大学附属高校と特別なコネクションがあり~」とチラシに書いて、高校から直接指導されました。また、ここ数年で文理学科を不合格になった子の出身塾一覧を作成しています。つまり、合格者数ではなく合格率ですね。現在の高校2,3年生の子のデータでは2桁以上受験して合格率30%未満の塾があります。そして、その塾の謳い文句は「全員合格」です。志望者全員合格ではなく、私立高校には合格しているので「全員どこかの高校」には合格しているということです。

 この神経が全く理解できません。合格発表の日には胃がキリキリしながら速報を待っています。残念な結果に終わった子がいれば何年経っても覚えています。チラシを見て「私は落ちたのに」という2次被害が絶対に起きるでしょう。少なくとも「思い遣り」はありません。そんな人が塾長になる先に絶対に子どもを預けたくありません。

 ですので、問い合わせ時には文理学科単体の受験者と合格者数を是非聞いてください。そして、必ず今年だけではなく、2,3年遡って聞いてみてください。その数値が平均競争率と比較して高いか低いかがポイントです。また、進路指導をウリにしているのであれば評定(内申)がどれぐらい当日のテストに影響するのか聞いてみてください。「あまり影響しません」「影響します」ではなく、評定1の違いに対して当日のテストで何点影響するのか聞いてみてください。

 口や勢いだけは上手な人が多いので、お気をつけください。最後に、他塾と検討されている場合はワンセを一番最後にお問い合わせ頂ければ遠慮なく、ご質問にお答えします。