2018年6月11日月曜日

 休みの夜のつれづれに書きます。

 中学生の頃には補習塾に憧れていました。勉強の苦手な子に対して自分の情熱でどんな子でも引っ張っていくと。ただ、学生時代にバイトしていた補習塾で現実を知りました。当時最盛期だった五ツ木のテストで全国ワースト10に12名しかいない塾生なのに3名も入っていました。簡単な英単語10個覚えるのに3時間かけても覚えられない、100個書いても次の単語を書いている間に忘れてしまう子たち。それでも若気の至りで「勉強はしなくてはいけないもの」と思いずーっとつきあいました。男の子ならその子の家に泊まり込みでテスト勉強させました。ちなみに無償です。勉強を教えることに学生の自分がお金をいただくという発想がありませんでした。果たしてテストは20点台が最低で1桁もありました。それでも根性論で「成せばなる成さねばならぬ」の精神でした。そんな私の考えが変わったのがある子との出会い。小6から通塾していたものの大の勉強嫌いで人懐こかった笑顔は中学生になると、眉を剃って短ランを着る学校で一番のヤンキーになっていました。中3になる頃、勉強しなくてもいいなら何でもする、と言い退塾。高校には行かず職人さんになり16歳の夏にふらりと塾に顔を出してくれました。そこには小学生のときの笑顔の彼がいました。無遅刻無欠勤で頑張っており仕事も楽しいとのこと。

 そこで初めて自分の考えが変わりました。勉強は努力しても結果が伴わないこともある、またLDと呼ばれる学力障がいの存在も知りました。当時はそのような研究はまだ盛んではなく、文献で調べて納得。でも、今預かっている子たちに学力障がいの子はいません。努力すればできるのにしないことをもどかしく感じることはしばしばあります。

 LDやアスペの子たちとの思い出を超長文で書いたのですが、削除しました。今の夢は全員の成績を大幅上昇させて志望校に全員合格させること。子どもたちのことなら何でも知っていて相談された内容は勉強以外でもアドバイスできる知識を常につける努力を怠りません。成績が低いから、気難しいから、そんな理由でお預かりした子たちと距離を置くことはありえません。成績をあげたいという意欲を持っている子は時間をかけて面倒見ます。気持ちが勉強から離れている子は全力で追いかけます。

 だからこそ、高校にも同じことをの望むのですがそんな高校は存在しません。どんな面倒見が良い、熱心だと言わている高校でも勉強から逃げた子を追いかけて指導してくれないのです。私の目が黒い間は全員に感情移入して教える塾であり続けます。期待されたら絶対に裏切らないワンセでいたいです。