2023年9月26日火曜日

秋の高校レポート⑧~常翔学園高校~

 朝から花園ドッグランに行くと、気温がかなり上がってきたので早めに散歩を切り上げてきました。朝晩は涼しくなってきましたが、日中はまだまだ暑いですね。

 では、早速レポート。校風3.5、授業態度3、教授力3、お勧め度3.5。10年前の近高を見ているようで、安定期に入ったように見えました。就職に非常に強い大工大への進学しやすいことが大きな+要因です。先生方は前を向いている人が多いものの色んな意味での指導者が不足しています。方針を忠実に具現化できるスタッフが増えれば地域ナンバー1の進学校も見えます。

 ところで、中3生に最近高校レポートの数値が高いように感じると言われました。秋のレポートは「ワンセルフがお勧めできる高校だけの説明会」を控えているので、お勧め度が高い高校から訪問しているので、結果としてそうなっているのかもしれません。昨年までコロナの影響で訪問する高校を絞っていましたが、今年は気になる高校に行こうと思っています。

 ちなみに評価の基準は「校風」は生徒からの挨拶や笑顔、「授業態度」で3は教室の中で5割強ぐらいが顔を上げて聞いている、3.5で8割、4で集中して聞いている生徒が5割程度、4.5はほぼ全員が集中して聞いている、5はほぼ全員が頭を使って話を聞いている(10年前の大和田が「5」の基準です)「教授力」は先生の視野と熱量がメイン、「お勧め度」は総合で大学付属の高校は大幅に有利です。過去の例では大商大がお勧め度以外はオール1だったりしたのは付属高校なのでお勧め度が2だったことがあります。

2023年9月23日土曜日

秋の高校レポート⑦~常翔啓光~&秋のレポート振り返り

 今年2度目のご訪問です。では、早速レポート。校風3.5、授業態度4、教授力4お勧め度4。

 今秋、最も授業で驚いたのは近畿大学附属。かつて、よくも悪くも全てがオール4の学校という印象でしたが、他校よりも先生方の余裕があり、その分が特進の授業に割り振られた感じです。また、昨年度の興国は比較的若い先生の新鮮味が印象的で、上手になるのは2.3年先かと思いきや想像以上の上手さでした。

 逆は大阪国際高校。約20年前、大阪国際大和田の授業を見てこんな授業をする学校ばかりになったら予備校は潰れてしまうと感じました。当時は進学校でもなかったですが、大手前の併願で受験させたり、京大に現役合格した子もお世話になりました。それが、合併して体制が変わってからここまで落ち込むのかというほどに残念な授業風景でした。新たにレポートの評価対象にしたいのが寝ている子の比率です。もちろん、授業を聞いている子が多いのが良い学校。ただ、いずれの高校もスポーツ選抜クラスは仕方ない側面もあるので対象外です。寝ている率がほぼ0%から30%程度まで急上昇した大阪国際高校は、旧滝井ではなく旧大和田のトップクラスの授業への意識の低さが非常に気になりました。

 努力型の子が多い進学校でありながら、生徒募集が順調だからとあぐらをかいて「自分で考えられる大人に」という理念は、ややもすると放置教育でしょう。旧大和田が過去最高の国公立実績を出せたのは間違いなく予備校に行くことを否定しなくなったからです。

 昨年高校訪問を通じて感じたことは、予備校に行かなくてはいけない進学校なら公立で良いのではないかという仮の結論です。質の低い授業しか提供できない公立・私立なら最初から予備校ありきで費用が安くレベルの高い文理学科進学が最適解か、とも思いました。今年の訪問で改善の兆候がなければ、消去法で公立推しにしようかとも考えていたほどです。それでも、興国・近高・常翔啓光を見て授業に力を入れいている数少ない学校を探そうと思っています。

 翻ってワンセ。私は挨拶やモラル・マナーにうるさいです。元々、学校の先生か塾の先生になるかでこの業界を選んだのは自分の考え通りに授業などが出来るからです。ただ、塾の本分は成績を上昇させること。それが出来ずにモラル・マナーのことを言えば本末転倒です。点数や合格実績は一番でないといけません。しかもダントツ一番を継続させないと理念など誰からも評価の対象にならず、クレーム対象になるでしょう。進学校にも同じことを望みます。主体性という名のもとに無責任な放置プレーをする学校にはうちの子たちを預けたくありません。

 私の基準は自分の子なら行かせたいかどうかです。偏差値は関係ありません。自分の子どもなら行かせたくない高校を私が勧めることは今後もないでしょう。では、今自分の子が受験生ならどこを受けさせるか。国公立狙いなら興国・好文・常翔啓光or公立+予備校、もしくは大阪国際・桃山・近高・関大北陽でしょうか。関関同立なら指定校推薦で大阪国際・上宮・信愛。プールや女学院もありです。心の病を抱えていたり、芸能活動を目指す場合は細分化して検討します。公立なら国公立にチャレンジして意外と指定校推薦の枠が回ってくる市岡。

 ケースバイケースなのでブログでは書ききれませんが、10月18日(水)に恒例の「ワンセルフがお勧めできる高校だけの説明会」が鶴見区民センターで行われますのでご参加ください。外部生のかたはお問い合わせフォームよりお願いします。https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScepQ87tGzaWYN2Yqx4E5VUeJRmhOeRVxgfsZysFZPn_GozwA/viewform


2023年9月21日木曜日

秋の高校レポート⑥~大阪国際高校~

 一昨年に過去最高の現役国公立進学を出しましたが、再現性は乏しそうです。では、早速レポート。校風4、授業態度2、教授力3お勧め度3.5。指定校推薦の枠の多さ、それでも国公立進学率がマシなのでこの数値。かつての推し校だったのが寂しいです。最上位クラスで寝ている生徒は見たことがありませんでした。1クラスで10名寝ているのはその他の学校ではスポーツクラスだけです。消去法で残る学校になったのが本当に残念。個々の担任力は高いですが「村社会」からの進化が望まれます。

2023年9月20日水曜日

秋の高校レポート⑤~好文学園女子~

 まだまだ昼間は暑いです。バイクで訪問したのですが、新しく速くつける道を発見し、少し嬉しい気持ちになりました。では、早速レポート。校風4授業態度2.5教授力2.5お勧め度3.5。やはり校長先生のお人柄が非常に良い意味で大きく影響しています。こちらの学校も色んな学科があるので、この数値以上の魅力を感じています。進学した全員が「行って良かった、後輩にも紹介できる」と言っているのは嬉しいです。学科毎の特色があり、特進は特進の、看護には看護の魅力があり高校入学時よりも学力を落として卒業生が一人もいないのは立場的にとてもポイントが高いです。校長に敏腕の右腕ができれば更なる飛躍が見えます。

2023年9月14日木曜日

秋の高校レポート④~興国高校~

 今夏、吉村知事と丁丁発止した草島校長率いる興国高校。では、早速レポート。校風4、授業態度3、教授力3、お勧め度4.5。昨年まで新しい先生の授業がどういう成長するのか非常に楽しみにしていました。この数値はITコースやアスリートコースを含む平均なので高く見えませんが、勉強系であるアドバンスは各数値がトップレベルに上がります。2年前に頭打ちの気配を感じたのが杞憂に終わり、近高や関北とは少し違った「王者感」があります。学校全てに一体感のある唯一無二の存在で、国公立現役合格者はどんどん増えていく中で教授力が磨かれれば更に突出しそうです。







秋の高校レポート③~関大北陽高校~

 北陽高校から関大北陽高校なり、当初の高校掲示板は荒れていました。今でも、その時の書き込みを見た人がネガティブなイメージを持つこともあります。そんな逆境があった中で「希望者全員関大進学」を達成した今年度は関係者にとって喜びひとしおだったのではないでしょうか。そんな関大北陽レポート。校風3.5、授業態度2.5、教授力3お勧め度4。やはりなんといっても関大に進学でわかるのは大きいです。そして、付属3校の中で最もバランスの取れた良い学校です。

 ちなみに今年は鶴見区全体的に志望校選びが遅いです。ウチの子たちの様子を見ていても、自分の進学先なのにどこか他人事で、口に出せばどこでも行けると思っているような怖い雰囲気を感じます。かつて、中学校が荒れていて志望校選びが遅かった時、初めてワンセでも受験生のモチベーションが上がらない体験をしました。それ以来、夏の懇談会では志望校に必要な具体的な点数を伝えています。去年までは心配なく受験生らしい雰囲気でしてが、今年はやや不安です。

2023年9月12日火曜日

秋の高校レポート②~大阪産業大学付属~

 アポイントが13時15分で、ほぼ定刻に到着すると、ポツポツ雨が降ってきたと思いきや、豪雨になりました。その後、校長先生と雑談している間に晴れ間が見えて一安心。バイクでカッパも持っていなかったので焦りました。ではレポート。校風3、授業態度2.5、教授力3お勧め度3。ただし、特進Ⅰの躍進ぶりが凄いです。入学時の偏差値は旭高校レベルなのに卒業時の現役関関同立合格率は10倍ほどになるのではないでしょうか。五ツ木偏差値50少しで勉強を頑張って関関同立を目指したい子にはばっちりな高校です。

 ちなみに私が信用しない高校は、絵に描いた餅を目標にし、パンフレットなどに掲載する学校です。偏差値50未満で国公立大学を目指す、と言いながら充分な対策をしない信愛高校がその筆頭です。ただし、校長が変わり今後に希望が持てるのと元名門女子高ならではの指定校推薦の枠や看護コースのメリットがあり、コースによってはお勧め度はそこそこあります。

 かつて大産大も10年ほど前までは「絵に描いた餅」で行ってはいけない学校でした。そこから本気の意識改革が始まり、ようやく結果が出ています。真面目に取り組んでいる高校は強いです。

2023年9月11日月曜日

秋の高校レポート①~近畿大学付属高校~

  晴天ときどき豪雨というよくわからない天気の中、秋の高校レポート第一弾です。スポーツ等の推薦組と内部進学目的の進学コース、国公立を目指す文理・スーパー文理で温度差が激しいのでスポーツ推薦と内部進学組を除いた数値です。

 校風3.5授業態度3.5教授力4お勧め度4.5。何より驚いたのが(スーパー)文理コースの授業。先生方の熱量が令和風の授業において最大値ではなかろうかと感じました。オール4の学校とずっと呼んできたのですが、頭3つ分ぐらい突出したように感じます。令和5年度現役の東京阪神大阪公立大合格率はおそらく最高値ではないかと思います。大阪国際の校長が就任時に発言していた「勉強よりも大事なこと(部活・社会に出てから役立つことを優先)がある」の第一期生卒業生が前年対比でボロボロの結果になったのと対照的です。

 元来、色んな意味で近高は余裕のある校風でした。それを教えることに時間を割いたり、授業に燃えている先生が沢山いました。これからの学校である常翔啓光と近高が推し学校になる可能性大です。近大を保険に他大学にチャレンジできるのは本当に大きいです。安心して勉強できるのが大きな魅力。また、奈良県から優秀な子たちの通学が多く、国立を狙える学力の子が多数在籍しているもの大きいです。

 正直、私立・公立含めてまとまな授業を諦めつつあった私に、超久しぶりに感動を与えてくれた学校です。大阪の学校教育はまだ捨てたものではないと感じました。

最近の出来事

 まずは先週の主体性の続きから。私は、主体性そのものを否定しているわけではありません。欧米のようにディベートを重視し、なぜその答えになったのかを他人に理解できる説明できることを目指すのは賛成です。ただ、現実は中高生で自己選択できない子が多いです。食べたいもの、欲しいもの、行きたいところを聞いて自分の考えを言えるのが主体性の第一歩でしょう。それが実現できるかどうかは別問題です。

 主体性を育む教育とは、子どもに選択肢を与えて選ばせるところからです。幼少期から「晩御飯に何を食べたい」「次の休みはどこに行きたい」などです。まずは二択・三択から選ばせるのも良いでしょう。そして、それが思い通りにならないことがあることを覚えてもらう必要があります。あくまで意見を参考にするのであって常に言うことを聞くと幼少期に必要な我慢を覚えることができなくなるからです。

 前置きが長くなりましたが、最近の授業での出来事。小4、小5はモチベーターが多く、気分が乗っている日と、そうでない日の差がとても激しいのですが、最近は良い日が多いです。適度な休日は良い影響をもたらすのだと実感しています。すると理解度も読解力も上がり良い状態です。小6はMEの成長の跡を感じます。初めて見た日から2年間はスピードに大きな課題がありました。感慨深いほどの成長の軌跡です。また、MHは順調に出来ることを増やしています。KSNRは今年入塾組ですが、みんなに追いつき追い越せ精神で課題を頑張り、暗記に関しては塾内でも良い位置です。競争心があるのは良いことですね。

 中1は悪くはないのですが、地道な努力が継続しにくい学年です。学校のテストレベルなら見映えの悪いことにはならないと思いますが、実力をつけていくことに関してはもう少し欲を出したいところです。とはいえ、詰めが甘くない中1はほとんどいないので、例年通りといえば寧年通り。中2,3同様やらされてする勉強から少しずつ自分で課題を考えられる下地を作って、再来年には出来るようになって欲しいところです。

 中2は塾リンピックで緑ISSK、NH 鯰江MKの4人が満点完走者。素晴らしい。金銀メダリストも間違えたのは全10回中1回の緑NYSHがいます。若干名の手抜き組がいますが、全体的には頑張った感じです。チームRA(チームRJ&チームA改め英数の総称)では主体性を重んじていますが、ほぼ全員が時間外でもやりにきていました。

 中3数学は緑OYが良い感じ。ただ、社会の仕上がり具合がとても良かった一ヶ月前からすると更なる追い込みが期待されます。また、緑IHは基本の定着は良い感じです。理科では緑THが健闘しています。受験生全員、志望校合格目指して全力でラストスパートを駆けていく予定です。中間テストが終わったら週30時間体制に移行します。

2023年9月5日火曜日

寄り添う・主体性

 最近の教育は「寄り添う」「主体的に」などの言葉が大好きです。やはり私は、そんな言葉を軽々しく用いる人を信用できません。「寄り添う」と「主体的に」を分けて考えてみます。

 寄り添うことは非常に難しいです。褒めることより叱ることより難しいです。まずは寄り添う相手の性格を熟知しなくては寄り添うときの「距離感」がわかりません。相手を知らずして寄り添うのはただの放置であり、無責任です。失敗したときに優しい言葉をかけ続けることが正しい日本の新しい文化だとするならば、世界によりいっそう置いていかれること間違いなしです。日本は自由で無責任である代表的な国になるでしょう。当事者意識はなく、常に第三者の責任にして愚痴をこぼすようになるのかもしれません。

 30代~50代の人は「寄り添う」の意味の解釈として、距離を取って頭ごなしに言わず、相手を尊重して「お・ひ・た・し」に気をつけることだと認識している人が多いです。「おこらない」「ひていしない」「たすける」「しじする」これらの総称です。飲食店で高校生への指導を何度か見たことがあります。年配のパートの方がこれ以上ないほどに優しく猫なで声でミスしても諭していました。これでどうやって成長するのか本当に不思議です。責任感が芽生えることもないでしょう。その後の店員の態度は「ここにいるのだからお金がもらえる」という感覚でしかありません。経営者視線ですと、いるだけでマイナスの存在なのに恥ずかしくないのかと感じます。

 ましてや子育てで寄り添うとは笑止千万です。熱湯を触ろうとしても、窓から乗り出そうとしても同じトーンで「だめよ」だけで言うことを聞ける、聖人君子な子どもしかいない前提で話す自称専門家。コーチング理論を乳幼児にも取り入れるとか本当に無知は恥です。

「主体的」とは自分で課題を考えて行動することです。そもそも自分で考えるためには知識が必要です。勉強で例えるなら三角形の面積を求める公式を覚えていないのに、発展問題である複雑な図形の面積など求められるわけありません。また、新入社員で会社のことが何も理解できていないのに主体的に動けないでしょう。

 翻ってワンセ。それでも主体性を大事にしたいと試行錯誤している真っ最中です。全員共通の宿題削減やペナルティ制度廃止(中2以上)でも塾全体の成績は上昇気味です。オン・オフのけじめのためにテスト対策は2週間前からテスト最終日の前日までに短縮しました。endlessは朝10時から夜10時までを復活。授業とテスト対策も出来る限りわかりやすく分けています。そして、中2ではチームRJ&チームAの開始です。英語数学でテスト日を設けて、問題演習をしていきます。英語は中1からの復習。数学は入試必須問題の確認と定着、そして難問を解けるような基礎固めが目的です。まずは主体的に取り組むことを信じて1週間様子を見ます。昨年はendlessの自由参加と日曜日廃止の方向で調整しましたが、結局自宅学習はあまりしなかったので、今のシステムになった経緯があります。

 私の考えるワンセの主体性とは、自分で勉強する内容を考えて実行し、取捨選択しながら出来ること・やり方の引き出しを増やすことです。そのためには基本が出来ていないと実現は厳しい。長い構想でようやく実現したチームRJ&Aなので有意義にできるようブラッシュアップしていきます。自主性は尊重しますが、勉強しないという選択肢を与えるつもりはありません。

追伸:中3国語で五ツ木過去問において緑MRが初トップ。これを継続させていきましょう。