2018年10月6日土曜日

校長

 校長と聞いて何を連想するでしょうか。普通は学校の校長でしょう。塾業界だと校舎の長も校長です。学校と塾では似て非なるもので、大手塾や個別塾の校長は一般企業でいう新人研修終えたての社員です。つまり、非常勤の個別講師はコンビニの店員さんよりもできることは少ないです。

―閑話休題―

 学校訪問の際に校長と会談する機会があります。民間経験者は学校を組織としてとらえ、自分も組織の一員として潤滑油になるよう精力的に動かれています。逆に公立の校長は、はっきり言って世間知らずで極狭い視野しか持たず、そのうえ常識がなく不躾な人が圧倒的に多いです。

 かつて、安まちメールがなかった頃、地元中学に子ども関連の犯罪情報が警察より入ったら塾にも伝えていただき情報を共有し、安心できる街づくりをしたいので検討してもらえないか、という旨を直談判しに行ったことがあります。「産学連携は聞いたことがあるが、塾学連携は(聞いたことが)ない」つまり、前例がないから検討することもできないという剣もほろろな対応でした。ちなみに警察にも同様の陳情に伺ったところ、しばらくして安まちメールができました。

 私が知っている公立校長(含校長OB)は10人程度ですが、例外なく聞く耳を持っていません。明らかな権力者もいれば「自称聞く耳を持っている(俺って素敵な)校長」かです。後者のほうが対応が面倒臭いです。他人の価値観を否定し、自分の価値観の押し付けをするのが定番です。私はよく恋愛に例えるのですが、亭主関白に愛想を尽かした妻が別れを切り出し「愛情がなくなった。あなたにはついていけない」と言われたのに「俺は大丈夫だ。許してやるから元通りだ」と言ってもどうしようもない。それほどまでに校長は相手のことを考えず、これからも思い遣る可能性はないということです。

 他方、民間経験者は聞く耳の塊です。なぜなら、現場を改善するには外部の意見が非常に貴重であることを知っているからです。大上段に構えて「ウチに来たい人はくればいい」という公立組の真逆で、経営者の立場で教育現場を構築しようとしています。浮世離れした先生しかしたことない社会通念を考えない人が多い職場で新しい風を吹かせるために尽力しているのです。

 校長先生、あなたの背中は社会通念上、誰よりも威厳と敬愛に満ちていますか。