2020年10月21日水曜日

勉強とダイエット

  私は勉強とダイエットは似ていると思います。類似点は今までサボっていたことを頑張ると最初は効き目が大きく、どこかで頭打ちすること。違いはダイエットはキープすると評価されるのに勉強はキープでは褒めてもらいにくい点です。入塾後100点以上成績を上げた子はキープするのに甚大な努力が必要です。親がそれを褒めずにずっと成績が上昇を続けると思い、伸び悩んでいるなどと叱咤すれば子どもがヤル気をなくすことにつながります。

 また、子どもたちには話しますが、テストには400点の壁、450点の壁、460点の壁、470点の壁、480点の壁があります。後半の壁は見えない子の方が多く、理解を得られにくいです。450点取っても「普通」「良くなかった」と言うのは嫌味な自慢ではなく実感でしょう。もう少し高いところに目標を置いているのです。

 逆のケースで中1に多いのが「ワンセで勉強したから家ではゆっくりさせて」と言う子。今年はコロナの影響でテスト前の通塾時間は例年の7割程度です。プラスアルファの大半を宿題や課題しかしていない子も残念ながらいます。そんな子ほど「ワンセで~」という気がします。480点を取れる子ほど課題・提出物はテストのかなり前に終わらせています。課題を終わらせてからが本当の勉強だと知っているからでしょう。課題は本来自宅でやるべきことをワンセでしているだけです。ワンセ以外の子は自宅で終わらせているのです。それをしただけで勉強した気分になっている子がいつまでも400点前後を推移します。

 ダイエットも体重が減ったときに「終わった」と思ってそれまでのような生活になると増えるのは必然です。つまり、勉強もダイエットも向上心と努力の持続が肝要だということですね。

高校レポート⑩~常翔学園~&近況

  実は前回ご訪問したときはタイミングが悪くテスト直前で授業している自習の教室が多く、レポートが難しく再訪問しました。午前中の大阪産業大学付属高校からのはしごです。最高の授業を見た後なので評価が辛口になります。授業態度3.5教授力3.5校風3.5お勧め度3.5。スーパー以外は施設設備が整っている公立高校。ただ、旧大阪工業大学高校ですので大工大への進学しやすいのは大きな強み。大工大は有名ではありませんが、阪神淡路大震災以来、天災後の復興ニーズによる就活に強い大学です。関関同立に行けないなら、頑張って大工大にいくほうが将来は明るくなる可能性が高いでしょう。

 中学生の近況は極めて個人差が激しいです。特進生の全生徒平均点は475点で悪くありません。クラス分けの基準は定期テストを目安にしています。中1は数学95点以上、または英数合計190点以上です。ただし、少し点数が足りなくてもそれを補う気持ちを持って来てくれるなら特進クラスへ参加可能です。逆に積極的に参加できないのであれば標準クラスへ降下してもらいます。

 昨日に続きテスト総括。被る内容もあります。中1は緑SSYJ、鯰江MHが480点以上getで学習奨励賞。惜しくも470点台が緑HR、OY。その中でもSSOYは前回よりも上げているのが素晴らしい。菫MNも前回より上げています。緑IRは数学特進に前向きな気持ちを持って参加したいとの申し出があったので特進クラスで頑張ってもらいます。

 中2は緑HAは安定の学習奨励賞(480点以上or学年トップ)。ここに自己ベストを更新した緑SE、高め安定の緑MY、必死で特進についてきている緑MSがいます。鯰江はKNがほんのり上昇気味です。

 中3は緑YA、KHの地道な努力の継続が素晴らしい。鯰江OM、MHは受験生なりの勉強跡を感じます。緑FHが数学社会では伸びを感じます。浮ついている男子たちは勉強に身が入らない状況からなかなか卒業できないようです。

 ところで、コロナの陽性反応が出てからの対応が随分変わってきました。公立学校では消毒を実施するのみで休みにはしない方向で、私立もそれに追随するところが多そうです。少し意外だったのは私立高校と公立高校における感染者数は私立高校生のほうが割合でいくとかなり多いこと。積極的な部活動に原因があるのかという分析をいただきました。

 

高校レポート⑨~大阪産業大学付属高校~

  水曜日の朝、大阪産業大学付属高校へご訪問。灯台下暗し、驚嘆の学校に変わっていました。授業態度3.5、教授力3、校風3.5お勧め度3.5。数値的にはあまり高くありませんが、とにかく先生の熱量が凄い。興国・常翔啓光を称賛していましたが、異次元の凄さです。本来、手抜きをしがちな下のクラスでも先生の熱量が半端ないです。非常勤が専任かわからない授業を展開する高校はここだけです。また、電子黒板(プロジェクター)の使い方が非常に生徒主体に考えられています。私もipadを利用した授業をしているのでわかりますが、生徒を見る意識が強くないとあの授業はできません。ICTの先端である近高や常翔啓光の授業とは比較にならないレベルです。ここ数年で最も衝撃を覚えた授業です。大阪桐蔭高校の兄貴分の学校ですから、上位層へのノウハウもあるはず。数値が高くない理由は「学力層が中途半端」だからです。特進でも関関同立は厳しい。下のクラスだと勉強の部分では厳しい。つまり、おすすめする層が存在しないのです。校長先生には最大限の賛辞を送ると共に、本気で関関同立を目指すクラス、国公立を目指すクラスを創設していただければ、イチオシの高校になることも伝えました。ただ、現校長先生が変わったらどうなるのかという大きな課題は残っていますが。

2020年10月20日火曜日

高校レポート⑧~開明高校~&最近の出来事

  月曜日は区民センターで高校説明会がありました。ご参加いただいた高校関係者の皆様方、ご来場いただいた全ての方に謝意を申し上げます。コロナ禍で手探りの説明会でかなりバタバタし、ご迷惑を多方面にお掛けしました。ただ、高校の先生方に感触をお聞きすると一様に熱い反応だったと喜んでいただけたのは幸いです。

 では開明高校のレポート。開明予備校と私は揶揄しています。教育に注ぐ力の90%を京都大学入試に偏らせた感じの学校です。授業態度3.5教授力4校風4お勧め度3.5予備校不必要度2。私語や居眠りはありません。でも、生徒は先生の話を聞いている雰囲気が感じられないのです。授業に参加している熱量が最も感じられたには中1でした。ただ、一番の課題は京都大学至上主義。他大学を希望しても半強制的に受験させる結果公立並みの30%前後が毎年浪人します。恰好つけて言うと志望校合格目指して浪人ですが、実態はただの実力不足です。

 さて、ようやく中間テストの結果がほぼ出揃いました。480点以上の学習奨励賞は常連の緑中2HA、緑中1SSYJ鯰江MHです。中1は緑HRにまだ希望が残っています。1点不足でしたが緑SEも自己ベストを更新しました。今回の敢闘賞です。緑中2MYや菫中1MN緑中1OY高得点を更に微増してきました。緑中1KWは大幅に上げて大台突破。中3は緑SK、YA、FH、KHが悪くない結果。普段の頑張りがそのまま点数に表れました。褒めたい子と叱咤したい子が半々です。

 


2020年10月3日土曜日

高校レポート⑦~近畿大学付属高校~&最近の出来事

  金曜日、近畿大学付属高校にご訪問。ではレポート。授業態度2.5。教授力3。校風3.5.予備校不必要度1.5(近大内部進学以外)お勧め度3.5。熟成を極めつつあるオール3の学校。全ての面で公立より上。頑張っている私立より下。先生方には勝者の貫録(余裕?)。ICTの大阪旗手も、後発の成長度を見ずにウサギとカメのウサギさん。油断している間に最先端は他校へ。人気は抜群で、切磋琢磨する雰囲気とは無縁。それでも近大に進学できるシステムは超魅力的。ただ、定期テスト400点あるかないかのレベルでは届きません。定期テストで数回400点を取ったことがある子は届かない学校です。

 ところで、定期テスト数日前のため自習や問題演習が多かったです。少し残念だったのが自習や問題演習のクラスは熱量が凄く、勉強している感満載だったのに対し、先生が普通の授業をしているクラスは集中力のない子は目立っていたこと。ある意味、近高らしかったです。

 今週は久しぶりに中1、中2で数学をしました。テスト前なので過去問を解いて現状チェック。悲しいほどにミス連発だったので一喝しました。すると次のテストでは平均点が上がります。それも20点ほど。学校平均点との差なので問題の難易度の差はありません。自分の意志で集中して解く習慣を身につけて欲しいですが、現実は引っ張っていく必要があります。練習で出来ないことは本番ではできませんので集中させて演習することは大切です。

 受験生の私立相談を例年この時期に電話でしています。数分で終わることが大半でしたが、今年は話し込むことが多く予定より時間がかかって申し訳ないです。また、3者面談を実施する機会もここに来て急増しており、明日終了は厳しいかもしれません。来週はテスト週間のため、昼間から稼働するためより時間に追われそうです。ただ、進路相談は全てに優先しますので、何かあれば迷わずお電話ください。

 

2020年9月28日月曜日

高校レポート⑥~上宮高校~&最近の出来事

  月曜日は上宮高校にご訪問。ではレポート。授業態度2教授力2校風3.5予備校不必要度1.5(プレップコースは除く)お勧め度3。プレップコースと呼ばれる関関同立の推薦枠が非常に多いのが魅力の学校。その他、校舎がきれいな点を除けば特筆すべき点はありません。先生方の人柄は良いのですが、「良い人」=「良い先生」にはなりません。関大北陽・近高同様システムに魅力を感じ、その他の部分では公立並みです。

 日曜日の夜の出来事ですが、唐突に「私(たち)、わかる(覚えてる)?」と言う声が廊下から聞こえました。2期生などのヒントをもらい3回目ぐらいに正解することが出来ました。女性はメイクで変わる+マスク姿で分かりづらかったと言い訳しておきます。過日、卒業生の名前を出していただいたのにその子の学年を3歳ほど勘違いしたことに軽くショックを覚え、それ以来、マメに卒業生名簿を見るようにしています。今回のように来てくれたのに覚えられていなかったら来てくれたことが台無しです。もちろん、名前を言ってもらえれば思い出せますが、見ただけで分かって欲しいですよね。

 授業は小4算数から。四則混合で計算の順番を確認しました。そろそろノートの書き方を見やすくしてもらうことを心掛けています。「=」の真下に「=」を書き視認性を上げる。ひっ算などの計算は右ページを使用し、途中式が見苦しくない、などです。自分の思ったことをそのまま書くのが低学年。それを定着させると見やすくなります。逆にここを緩く見逃すと全てにおいて、適当で自己流を貫きがちです。そうならないようにしっかりと指導します。

 小6算数は先週の続きで反比例の導入。片方が2倍3倍になったら2分の1、3分の1になるパターンです。分かりやすいのではお誕生日ケーキ(ホールケーキ)分ける数が多いほど、一つ当たりは小さくなります。また、同じ100kmの距離は徒歩、自転車、車(信号なしの前提)なら時間は短くなることなどです。まだ小学生なので頭を使うために概念の話を中心にしています。

 夜は中2社会。こちらはテストを意識して小テスト三昧。問題は中1数学。久しぶりに見ましたが、悲惨な結果でした。点数以上に気になる授業態度に喝を入れました。解説中に頭を使っていない子が散見したからです。比較的悪くない点数を取ってきた子たちなので慢心以外にありえません。一見すると顔を上げて真面目に聞いている風ですが、頭は真っ白か全然違うことを考えていたようです。癖になっていそうだったので、超久しぶりに雷を落としました。

 受験生へのお電話はまだ半分程度しか終わっていません。今週末に再びお電話する予定です。また、水曜日の5時以降7時までもかける機会があればかけます。今週は高校訪問中で、事務所到着も比較的遅く、お電話がつながりにくく申し訳ありません。

 

 

 

2020年9月27日日曜日

最近の出来事

  週末はendless兼五ツ木対策、そして合間に懇談会でした。ここ数年、近高に行きたいというお声が非常に多いです。そして高確率で勉強を手抜きしてきた子たち。現状を伝えても勉強を始めず、むしろ雑なところが目立つことが多く指導に時間がかかりました。なぜかわかりませんが、定期テストで400点前後の子が口にすることが目立ちます。すぐにでも勉強をスタートしないと厳しい現状を伝えても始めてくれません。残念ながら、力業で勉強させるレベルの高校ではなく本人の強い自覚が必要です。

 高校にも申し出ていますが、改善点を指摘しても自覚がないと改善されることはありません。頑張ると言えば応援したいのが親心。それを裏切られ続けても期待してしまうのも然り。私も同じ気持ちです。近高は大阪府の私立高校で最も多くの不合格者が出ます。その数、専願者でも300名前後。

 何より、勉強を頑張らずに志望校を高めに言うのはワンセの方針ではありません。言った限りは口に出した責任を果たしてもらいます。それが高校に卒業生をお願いする姿勢だと思っているからです。「ワンセの子は真面目に勉強してきた」そう評価され続ける塾でありたい。一人の例外が塾の全てになることもあります。ウチが常々口にする「お預かりした全てのお子さま」へのこだわりは本気です。

 週末は受験生中心でしたので、良い報告を。緑MKは五ツ木数学過去問で偏差値60。ノーミスでした。全員模範とする解答用紙です。難しい問題を正解させるのではなく、わかる問題を確実に解き、理解できなくとも地道な努力で取れる単元で稼ぐ。非常に良かったです。継続してくださいね。その上位互換でトップは緑UT。理数はメキメキ力をつけています。地道な努力を求められる社会では緑女子の健闘が目立ちます。FH、OM、THAが良い追い込みを見せています。社会が好きなのに「ウサギとカメ」のウサギ休憩モード中の人は目覚めて欲しいところ。今日だけでは困りますが、緑NHも数学で良いものがありました。受験生は中間テスト、五ツ木、実力と様々なテストが続きますが人によって重要度の優先順位は異なりますので各々がすべきことを考えて勉強できる環境を創ろうと思います。