2025年10月30日木曜日

今は昔④

 大手進学塾時代の講習会で臨時担当した中2の子。定期テストで500点連発していた天才。理由はわかりませんが、常に大人を見下しているような態度でした。勉強面はもちろん言うことなし。でも、どこか何か違和感が拭えまず、特に姿勢について注意していました。

 ちょうど時代がオウム真理教による地下鉄サリン事件があった頃です。サリンを精製していたのは非常に優秀な国立大出身者だと知りました。多くの高学歴者が在籍し、どうして優れた人が道を外したのか不思議でした。

 その中2の子を見て、大人になって優秀な学者になり「ここ(怪しい宗教団体)で初めて承認欲求を満たされて、必要とされている」とか洗脳されないか案じられました。オチはありません。

2025年10月28日火曜日

最近の出来事

 受験生はようやく志望校も決まり始め、まずは11月実力・五ツ木に向けて全力で駆け抜けています。夏まではフワフワしていた子が多かったのですが、ここに来て集中力を発揮し、伸びを実感中です。中1のときから国語が課題で、受験を見据えて8月ら入試問題に取り組んでいました。2年以上入試対策を優先し、ようやく五ツ木や入試の過去問でも悪くない成績が見え始めてきました。緑INの記述に光るものを感じます。入試までは残り期間が短いので間に合うか微妙ですが、大学入試は間に合いそうです。「読解のしかた」を伝えていきます。前回のブログで書いた通り、数学は本当に楽しみです。理系センスはなくても後付けできるので、しっかり磨いていきます。

 中2は中だるみの終わりが見え始めてきました。基本的な暗記や宿題を丁寧にするという当たり前の習慣がようやく定着できるのかというゴールが見え始めてきました。二学期中間テストは課題が気になることが多く、個人面談も多くの時間を割きました。井川や佐々木にもモチベーションが下がっている中で淡々と授業するぐらいなら、授業開始10分程度使ってでも、しっかりと自分の言葉で勉強の意義や経験について話して欲しいと伝えていました。テスト前でもないこの時期に小テストに対する意識は少し上がってきたように感じます。

 中1は学校平均点との差が2学期中間テストがベストの子がほとんどでした。つまり中学校順位が上がっているということです。かつ、モチベーションも悪くなく明るく楽しい授業が続いています。演習ノートの質も高いので、受験生になったときの伸びが楽しみです。ただ、数学的センスは期待できないので、中3同様しっかり経験を積んで新入試になる元年度に対応できるように仕上げていきます。

五ツ木模試

 第5回目のデータを見ました。全生徒平均偏差値過去最高64、教科別全生徒平均偏差値最低60、全生徒中、教科別偏差値最低50、最高75。実感はあまりないもののできることが確実に増えている証拠ですね。ワンセでは英数理が良くて国社がついてこない結果が多いのですが、記憶の中では初めて国語全生徒平均偏差値60で理科とほぼ同じでした。ちなみに数学は66を超えており、英語が65程度、その他は60~62程度です。

 今年の受験生に理系センスの秀でた子はいません。公立C問題で満点は取れないでしょう。それでも確実にできることを増やして努力でここまで到達しているのは素晴らしいです。この結果は演習ノートの精度の高さに集約されており、自分で考えてずっと取り組んでいます。高校生になっても自学自習できる土台を完全に築きました。

 そんな内容のブログを打ってアップしようとしたところ、卒業生が不意に寄ってくれました。すっかり垢ぬけした大学生になって、ワンセの卒業生の現状も色々教えてくれました。笑顔で話す時間はとても速く、すっかり午前様でした( 昨夜のことです)。

2025年10月23日木曜日

今は昔③

 時系列を戻して私が学生時代、まだまだ若くて血気盛んだった頃です。当時はLDやADHD等の言葉が広く知られていない頃でした。

 そんなとき、小学6年生の男の子が入塾。勉強はできませんでしたが、温和な笑顔が印象的な子です。中学生になり、クラスで下から一番の成績。当時の私は、勉強すれば誰でも何とかなるものだと思っていました。授業後、英単語の覚え込みにつきあいました。100回書いても「pen」「this」が覚えられません。というかほとんど定着しません。それでも、時間をかけて努力していました。結果に結びつかず、いつしか短ランを着て学校一番の不良になっていました。そんな彼が中3の夏になる頃「俺は本当に勉強嫌いだ。勉強さえしなければいいなら何でもする」という言葉と共に退塾し、中卒で就職しました。

 無知な私は「どうして高校にいかないのか」「中卒で働くなんて」と自分の陳腐な価値観の中で感じていました。現場仕事をするようになった彼が16歳になる夏に偶然会いました。同級生が夏休みを満喫する中で「先生、俺ホンマに働いて良かった。嬉しい!」小学生の頃の笑顔で言いました。中学生の頃の反骨心は勉強への裏返しだったのでしょう。休まず働く彼を非常に頼もしく思います。同時に、勉強はしないとダメ、高校は行くもの、という自分の固定観念を恥ずかしく感じるようになりました。また、勉強しても覚えられないこともあることを知り、後のLDを知るきっかけになりました。

2025年10月22日水曜日

今は昔②

 時系列は狂いますが、ワンセでは10年前のC問題元年に残念な結果に終わった子がいます。発表後、即塾に来て結果報告。開口一番は「すいません」泣きながら言われました。遡っても、残念な結果に終わった子の開口一番はほぼ謝罪からです。心の中は嵐ですが、泣いたりできません。自責の念と申し訳なさで心がはち切れそう。
  ちなみに今まで人身事故を起こしたことはありませんが、その報告を受けた日、慣れた駐車場に入れた車を出すとき出口に向かうはずが奥の壁に向かって正面衝突。スピードも出ていなかったので無傷です。誰も同乗者もいません。ただ、買って一年ぐらいで手放すことになりました。ずーっと頭の中が真っ白で何も考えられませんでした。
 他の子が合格しても、その子のことは一生忘れません。だからこそ、現役生にできることをしっかりしないと、と思っています。少し負荷がかかって涙を流したとしても私やワンセを嫌いになれば済みます。残念な結果になって流す涙に比べたらマシです。C問題受験者連続合格の話をする度にあの日のことが思い出されます。

2025年10月19日日曜日

今は昔①

 今は昔、独立するはるか前、学生時代に印象に残っている子どもたちについて徒然なるままに書きます。ちなみに私は中学生のとき、学校の先生をするか、塾で独立するかで後者を選びました。また、色々な塾を経験するため「地元密着型補習塾」「大手進学塾」「地域最大手個人塾」「地域一番超進学塾」で延べ10年以上雇われ講師経験があります。

 小学5年生の子がある日突然誰にも言わずに家庭の事情で大阪から最も遠いエリアに引っ越しました。安否が非常に気になり、同級生の塾の子に小学校の先生から文通したいから住所教えてください、と頼んで聞いてもらいました。個人情報保護法もなく、卒業アルバムに電話番号まで載っている時代なのであっさり教えてもらえました(笑)

 夏休みにバイト代を貯めて様子を見に行き、無事を知って安心しました。当然、保護者の方とも色々お話しました。令和の今だとストーカー扱いされかねない案件です。当日は金八先生世代なので熱い先生も玉石混交でした。

 今はそんなパワーは(多分)ありません。でも、ワンセを支えてくれた人たちに何かあったら私にできることであれば全力で恩返ししないといけないとは思います。時々、自問自答しています。関東や北海道ぐらいなら駆けつけるだろう、海外でトラブルに巻き込まれていることを知ったら即行くだろう。あれ?成長していませんね(笑)

2025年10月9日木曜日

続・中間テスト

 緑・鯰江中の結果もほぼ出揃いました。ここまでの中3生全生徒平均点は450点ちょうど。ちゅ中2は条件付きで450点超え。ちなみに比較的新入生の多いこの学年。途中入塾生の入塾前平均点は277点で入塾後389点で平均112点アップ。少し物足りません。やはりこちらの数値も400点は超えてきたいところです。中1は今回の学校平均点が下がる中、塾全体しては微減。1学期中間の全生徒平均点454点で学校平均点+77点。今回は+140点程度になりそうです。学校平均点との差は学校順位、即ち現在の立ち位置が分かりやすいものです。素点が少し下がっても、学校内順位が上がれば実力はついているということです。比較的中1、中3は順調です。

 換言すると課題を残しているのが中2。出席率・提出物の精度と結果がもろにリンクしています。つまり、現在の勉強へのモチベーションが成績に大きな影響を及ぼしているということです。中2担当である井川・佐々木とは授業後よくミーティングをし、情報交換をしていますが、授業は大切だけど姿勢はもっと大切だから、授業最初の10分間でモチベーションアップにつながるような話をして欲しいと伝えました。それとは別に個別面談をして各種ケアに努めようという話になり、早速火曜日から順番に面談中です。私を含む3人で誰がどの子と話すのか「ドラフト会議(笑)」を行い担当を決めました。 

 このようなイレギュラーなイベントを実施するにあたって、私はスタッフに対して強要したり義務としてさせることはしません。講師が自分の言葉で伝えるからこそ言霊がこもると考えています。佐々木がやっていた勉強方法は目からうろこでしたし、そんな方法を彼自身の言葉で伝えてくれた方が間違いなく子どもたちにも感じるものが出てくるでしょう。

 受験生の志望校選びのときでも少し私がきつい言葉かけをしたとき、井川や松本がフォローや真意を彼女たちなりに感じた言葉で語ってくれたおかげで良い方向にいったこともありました。ワンセはスタッフ全員が個性を発揮しながら「成績をあげたい。色々成長もして欲しい」という思いで子どもたちに接しています。そんな姿を見てワンセの子たちはこんなに多くの人から愛情を沢山もらえていいなと思っています。