2019年11月21日木曜日

11/20(水)21(木)の出来事&続・コーチング理論

 先日、コーチング理論について否定的な意見を述べました。ただ、全てを否定しているわけではありません。基本を知らず、知識の不十分な子に「自分で解決法を考えろ」というのが無謀だと思うわけです。自考力を掲げている塾が質問しに来た生徒に「自分で考えろ」しか言わないのは、もはやネタ扱いされていますが、真実です。

 例えば、三角形の面積の公式すら覚えていない子に等積変形や多角形の中に三角形がいくつ入るかなど想像できません。そんな基本を全て無視し、知らないことを自己責任という名で片付けるのは教育ではないと思うのです。
 
 アクティブラーニングはコーチング理論と似た発想です。端的に言うと「教え合う」ことです。ここ数年、数学の発展問題では丁寧すぎる解説は控えています。クラスの一部の子がその解説についてこれなくとも、授業後にクラスメイトに教えてもらったり、懇切丁寧な書き込みをしたプリントを配布し、自分で考えることを促しています。数年前よりも数学的センスを磨いている子が増えている実感があります。

 逆に学校のテストだけではどこからわからなくなっているのか分かりにくいです。数学で70点以上を安定して取れても基本的な分数計算のルールを理解していない子は多いです。また、中1や英語90点弱、中2で80点前後だとbe動詞の理解を出来ていない子の方が圧倒的に多いです。そんなうろ覚えで「思考力を養う」といっても絵に描いた餅。まずは基本の徹底ができてからと思います。

 ワンセではアクティブラーニングと詰め込み教育の融合が理想だと思っています。持論として、暗記のための脳は鍛えれば鍛えるほど速く正確になります。暗記の苦手な子は努力をせずに「暗記は苦手」と言って避けていくので、一生暗記が苦手になります。わかりやすいのは筋肉で鍛えるほど目に見えてムキムキになります。暗記脳も目に見えない筋肉のようなもの。だからこそ鍛えなくてはいけません。詰め込み教育のみはダメですが、「アクティブラーニングは善」「詰め込み教育は悪」と白黒つけるのは違うと思います。

 さて、授業の出来事は小学生から。4年生は小数の割り算で余りのある問題の導入。小数点の位置がポイントになるのですが、比較的あっさりクリア。ところで、NKはわかる問題でも自信がないとなかなか挙手してくれないのが玉に瑕。もったいないです。MKは良いペースで出来る問題を増やしています。HUは定着した問題の正答率が高い、つまりミスが少ないです。ISはできる問題がどんどん増えており、今後の伸びが楽しみです。

 中学受験組は面接対策でONが苦戦しています。子どもは理論立てて相手のわかりやすいように話す習慣がありません。自己申告書と併せてトップレベルの仕上がりになるまで妥協しません。TEは算数が安定して高得点を取れるようになっています。あとは理科社会ですね。HFは算数国語が順調に仕上がり、理科社会も順調に伸びています。全員しっかりラストスパートです。中学受験組は全員合格、不合格者なしを継続させねば!

 中1、中2は共に学校の社会のテスト対策で中学校毎で異なるプリントを仕上げている最中です。去年までは解説中心にしていましたが、今年は確認テストを中心にしています。その方がクラス平均点が上がっているのは、一講師として寂しいですが現実です。突き詰めると、社会の苦手な子たちの成績がじわりと上がりクラス平均を押し上げています。

 中2数学で過去問チャレンジし、トップは緑T・HAがトップ。欲を言えばもう少し点数が欲しかったですが、悪くない結果。発想では緑HKに光るものがあります。難問は解説する前に「難しいから途中で解説についてこれなくても気にしなくて良い」宣言をしています。それを聞いてギアを上げて話を聞いている緑UTの今後が楽しみになりました。これからは発展問題にも力を入れて解説しいこうと思います。