2025年8月29日金曜日

α世代①

 z世代の次で2010年序盤以降に生まれた子たちを指します。明確な区切りはありませんが、現在の中学生は概ねα世代になります。コロナ禍を多感な時期に過ごした世代で、健康第一を最優先に過ごしてきました。同時に文科省が「多様性を尊重する」という方針を打ち出し、過去最高の不登校を輩出しておきながら、教員には不登校児童への個別の配慮をして現場を乱している真っ最中です。

 α世代の特徴はz世代よりもはるかに自己肯定感と自己評価が高いことです。そして、自分が傷つくことや損得勘定に敏感な反面、何かを指摘されることに対して免疫が弱すぎる傾向があります。自分が傷つかないための表面上の優しさはあります。そんな 彼らの、今後の理論と世間について考察してみます。

 X年後。まず最低賃金に対する認識の大きな隔たり。

α世代「バイトは最低賃金だから、労働時間の範囲で言われたことをすれば良い。優先順位は下。友人と遊びたければドタキャン、時間短縮は労働者の権利。でもお金は欲しいから、楽な日にシフトを入れる。代わりを探すのは社員の仕事だから、自己都合優先」

企業「最低限度とは契約内容を遂行すること。遅刻・ドタキャンは契約違反。決められた契約内容である時間と労働内容を全うするのが最低限度。ミスが多いのは研修期間を終えているなら会社・労働者のどちらかに問題があり、現状維持はなく対処が必要」

 バブル世代からの超就職氷河期、リーマン・現在の就職バブルを見てきた者の感想は、氷河期も、就職バブルも永遠ではないということです。現在は就職バブルで超売り手市場です。そんな中、上記のような思考のα世代はババ扱いで社員になれずフリーターの可能性が高くなります。そして、海外から労働意欲の高い人材が日本経済を支えるようになるでしょう。労働格差(賃金格差)拡大の一途で年収1000万以上の割合が高くなる反面、400万円台以下の割合も増えます。

 一億総中流の高度経済成長時代から賃金格差が広がる中、現在の終身雇用崩壊が加速度的に進み、欧米のように「クビ」が宣告される時代になっていき、就職できる人、出来ない人の格差が出来るようになり、今と同じ生活は出来ないようになる、そんな未来になりそうな気がします。

2025年8月26日火曜日

最近の出来事

 下書きを何度も推敲しつつ、ネタとして自粛している間に2週間空いてしまいました。お盆前にスタッフ全員でタコパ兼ミーティング。お題は一つ「宿題を(段階的に)廃止して演習ノートに一本化することのデメリットについて」でした。かねてより、全員共通の宿題を出すことへの非効率性について疑問を抱きつつ変えていませんでした。全てを演習ノートに変えるのは難しいですが、一部は演習ノート化していきます。あ、大手塾や個別では絶対にワンセのクオリティでやらせることはできません。大手塾は未熟な講師の力量不足がバレないために大量の宿題を出して、成績が上がらない言い訳として「生徒が宿題をしてこないから」と言える環境創りです。マニュアルを作成していた本人が言うのだから間違いありません。また、演習ノートはどれだけでも手抜きでき、中1の初期は間違えた問題と答えを写して終了、と言う子も珍しくありません。それを根気強く見て、指導することによって少しずつ改善されていくのです。今の中3は非常に良い演習ノートを書いており、それがこの時期なのに入試過去問の点数の高さに反映されています。また、勉強のやり方(引き出しが少ない)を知らない大学生講師が個別で時間外に手間暇・愛情をかけて見れるわけありません。ワンセの好成績は「授業の質」「自習室の時間・質」「演習ノート」に集約されています。

 そんな演習ノートが完璧な受験生は、理系脳より文系タイプが多いです。そんなこともあって過去最高点を塗り替える子はいませんが、ワーストにもならず関北・近高・大阪国際(大和田)の過去問ではほぼ毎回全員が合格最低点をクリアしている感じです。クラス平均だと歴代最高かもしれません。数学が得意ではないけれど、ミスが少ないという良い状況。そこに今津YIや緑INが出来ることを少しずつ増やしています。鯰江KYはミスが少ないのでコンスタントに悪くない点数です。茨田TTや茨田北MO、緑UMもトップになったことがあり、高レベルではないものの、数学で足を引っ張らず、助けてくれる教科になれる程度にはなっています。これから半年で理系選択しても苦労しないセンスをしっかり養って将来の選択肢を増やそうと思います。

 中2は安定の菫MHに加え、数学・国語で緑HRMが良いセンスを見せ始めています。ここに緑KMが語学系では良いリアクションをします。切磋琢磨して公立C問題に対応できそうなところまで成長している姿を見せてくれています。中1から多くの課題があったクラスですが、彼らなりの成長があります。まだまだ途上中ですが。

 中1は出来た者帰りで全員が一発合格。ようやく基礎の徹底が身に付き始めてきたようです。夏期講習前は計算のルールが不確かでした。出来た者帰りをすると「早く帰りたい」「他の日に呼ばれたくない」という必死さで集中力がぐんと上がります。特に社会は、当日に授業プリントの配布せず、話を聞いていなければ答えられないようにすると効果てきめんです。

長くなりそうなので続きは明日…

2025年8月12日火曜日

全国学力テスト 学力低下が顕著

 今春実施された「全国学力テスト(学テ)」において中学生数学以外、平均点の低下が顕著です。現場でやっていてコロナ禍以降の学力低下を嘆いていたのが数値として顕れたのでしょう。中学生数学のみ点数があまり変わらなかった理由も明白です。数学に対し、英語は単語の暗記・文法の理解をサボる子が急増、国語力の低下はSNSによる短文投稿の悪影響です。句読点・接続詞を考えず、自分の思ったことだけを答える機会増加による脳を使わなくなったことに起因しています。数学が下がらなかったのは頭のみをその場限りで使う教科だからです。

 文科省の「学校に行くのは権利であり、行かないのは自由。ただし、現場は多様性を尊重し十分なケアをすること」「宿題をしないことは評定に影響させない」等々勉強しないこと、不登校を推奨するような施策のツケです。今更、と言うのが正直な感想です。同時に、近年子どもに対して非常に甘やかしが過ぎているのではないかと思う機会が多いです。例えば、菫中は長年市内でも有数の素晴らしい中学校でした。ところが、民間校長が色々乱して行ってあっという間に学力も大幅に低下し、生徒のモラルマナーは悪化の一途です(今は小康状態)。

 子どもが勉強への姿勢を崩すのは一瞬だということです。私は、小中学生時代は基礎の確立が肝要だと思っています。基礎も何もできていない子どもに選択権を与え、子どもがやりたくないと言えば我慢をさせないツケでしょう。

2025年8月1日金曜日

最近の出来事

 ワンセはペナルティ制度がありました。漢字・英単語を間違えると○回書くというものです。時代にそぐわないので段階的に廃止しており、現在の中1まではペナを知らない世代になります。現高1はペナルティがなくなっても勉強に対する姿勢は変わらず、小テストの結果は悪くありませんでした。でも、小学生・中1は明らかに間違いが増えています。以前だと感じたことのない詰めの甘さが非常に目立ちます。また、ワンセの三大原則「時間厳守」「宿題・課題はきっちりと」「授業中は集中して聞く」も以前ほど厳しくありません。すると1分レベルの遅刻が時おり発生します。endlessの日の朝10時が顕著で、寝坊を理由に遅れる子が5%ほどいます。そう、少しずつたるんできているのです。全てにおいて「きっちりする」という習慣がなく、嫌なこと・面倒なことから逃げて良い環境をに慣れてきたからでしょう。きっちり出来る子はそれなりの高校・大学に行けるでしょう。つまり学歴が今よりも個人の努力や性格を表す指標になる可能性が高くなるということです。期限までに課題ができる・時間を守れる・困っている人がいたら助けられる等々。子どもたちにできることが減ってきている分、当たり前のことを当たり前に出来る子との差が広がるのではないでしょうか。だからこそ、ワンセのアイデンティティとして、「ルール・マナー・時間を守る」「他人に迷惑をかけない」「当たり前のことを当たりまえにできる」はもっと評価されるようになるでしょう。

 前置きが長くなりました。最近の出来事です。受験生は演習ノートが非常に良くなっています。それに伴い過去問演習の結果が上昇中です。歴代最高点の更新はありませんが、平均点が総じて高い。近高過去問ではトップ茨田北MOと緑YIが並びました。MOは2連続で芳しくない結果が続いていたのに起死回生の出来です。最高点から最低点の差が10点未満で、良い位置での切磋琢磨が続いています。難問には歯が立たない子が多いのですが、正解して欲しいレベルの問題の取りこぼしが少ないのが奏功しているのでしょう。自習室の利用時間も例年の受験生比べても長いです。入試問題はモチベーションを上げるとても良いツールですね。