今春実施された「全国学力テスト(学テ)」において中学生数学以外、平均点の低下が顕著です。現場でやっていてコロナ禍以降の学力低下を嘆いていたのが数値として顕れたのでしょう。中学生数学のみ点数があまり変わらなかった理由も明白です。数学に対し、英語は単語の暗記・文法の理解をサボる子が急増、国語力の低下はSNSによる短文投稿の悪影響です。句読点・接続詞を考えず、自分の思ったことだけを答える機会増加による脳を使わなくなったことに起因しています。数学が下がらなかったのは頭のみをその場限りで使う教科だからです。
文科省の「学校に行くのは権利であり、行かないのは自由。ただし、現場は多様性を尊重し十分なケアをすること」「宿題をしないことは評定に影響させない」等々勉強しないこと、不登校を推奨するような施策のツケです。今更、と言うのが正直な感想です。同時に、近年子どもに対して非常に甘やかしが過ぎているのではないかと思う機会が多いです。例えば、菫中は長年市内でも有数の素晴らしい中学校でした。ところが、民間校長が色々乱して行ってあっという間に学力も大幅に低下し、生徒のモラルマナーは悪化の一途です(今は小康状態)。
子どもが勉強への姿勢を崩すのは一瞬だということです。私は、小中学生時代は基礎の確立が肝要だと思っています。基礎も何もできていない子どもに選択権を与え、子どもがやりたくないと言えば我慢をさせないツケでしょう。