2020年2月4日火曜日

吉野家にて

 先日、吉野家で牛丼を食べていたときの出来事です。隣に3歳ぐらいと年長さんぐらいの姉妹、そのご両親の4人家族がいました。ヤンチャ盛りの歳ですから落ち着きはありません。それでもお母さんは躾をしっかりしようと、全く気を抜かずピリピリしていました。

 私の卒業旅行や遠足の引率と一緒だと思いました。ほんの少しの乱れが気の緩みになり、トラブルやアクシデントを招くので全く気が抜けません。また、節度を守らせないと周りに迷惑をかけます。すると、楽しいイベントなのにピリピリしている自分が場の雰囲気を壊してしまいます。私はそうなるのが嫌で、できるだけ子どもたちと距離を取るようにしています。

 もうすぐ新年度が始まります。最初が肝心なので、いつもより厳しくなり注意することも増えるでしょう。件のお母さんはお父さんが子どもの相手をしていると表情が柔らかくなり、素敵な笑顔でした。子どもが自分の通知表のようなものだと感じているのかもしれません。もう少し肩の力を抜いたら、とも思いました。

 それは思い切りブーメランで私自身に返ってきます。ワンセは厳しいけれど成績はメチャ上がる塾。そう言われるために躍起になり過ぎているのではないかと考え直す機会になりました。客観的に見てワンセは面白いけれど怒られたらメチャ怖い塾、でしょう。世間で面白い塾、と最初に形容されるのが嫌で、体験に来たい子がいると聞けば必ず時間やルールを守らなければダメだと念を押して欲しいと伝えます。結果、怒られている場面が武勇伝のように言われているのも承知しています。

 入塾テストがないウチはその風評を意識的に作っていました。ただ、関西人なので笑いや楽しさを授業で望みます。それでも主導権はこちらにないといけません。新入生は面白いことがあると周りを見て話しかけようとしますが、横を向くことを許すとそこから学級崩壊につながるからです。そして、学校や今までの塾とは違うタイミングで注意されていました。今は新入生が横を向いて話しかけようとしたら、隣席の子どもたちがそれを制する土壌があります。そんな彼らを信じて少し力を抜いて接するのも良いかもしれないと思う吉野家での出来事でした。