2023年3月19日日曜日

集団授業、個別授業

 集団授業のメリットは子どもたちが自分の立ち位置を把握しやすいことです。ある問題がわからなかったとき、周りが全員理解できていたなら自分の不足している部分を理解できます。また、同等レベルの塾友が明らかに自分より成長が早ければ感じるものがあります。また、周りを見て「今、何をすべきか」考えることもできます。デメリットはカリキュラムが全員同じなので、かゆいところに手が届きにくい点です。また、ワンセの場合は5教科必修のため通塾時間が長くなります。塾によっては部活との両立が困難な宿題を課しています。

 個別のメリットは、個々を見てカリキュラムを組める点と時間の融通がきく点でしょう。デメリットは高額になりがちな費用と自分の立ち位置を感じにくい点です。何より、マイペースで勉強できるといえば響きは良いですが、周りと同じことが出来ない可能性もあります。

 ワンセの集団授業は周りがよく見えます。かなり指名される回数が多いので発言したり、他の子の意見を聞く機会が多いからです。私は、ワンセの集団授業は社会に出る前の大切なコミュニティだと考えています。ワンセではあまりありませんが、遅刻する子はそういう習慣がついていて、提出物が雑であったり期日を守らない子は同じことを社会に出てからも同じようなことをする可能性が高くなると思っています。

 だから、点数よりもそのような習慣を身につけることが非常に肝要だと思っています。  これはワンセがどこの塾よりも高得点を取っていて、合格率が高いという結果を出しているからこそ言えるという自覚はあります。社会で求められる協調性とコミュニケーション能力をしっかり育んでいきたいと切に願っています。

 時間・宿題・聞く姿勢という三大原則を守れる子が本当に減ってきています。それに対して社会は寛容になり、個性を尊重する方向です。でも、社会に出れば、時間や納品日を守れなかったり、上司や、取引先の話を聞いていなければ会社にとって存在価値はかなり低下します。それが三大原則を決めた経緯です。

 ワンセも毎年考えてはスルーしていた個別部門の開講を決めました。集団で出来ることは個別で出来ると思っていましたが、5教科必修が時間的に厳しかったり特定の教科だけ何とかしたい子を見るためには必要だと感じる機会が増えたのも大きな要因です。

 ワンセは個別でもお預かりしたお子様をお客様扱いしません。宿題の量の調整や取りたい点数、志望校によってカリキュラムは変えますが、適当なことを個性という名のもとで許容しません。教える先生も人間ですから、宿題や復習を全くしてこない子に感情移入できません。ルールを守れない子に育てたのを第三者に責任転嫁する保護者からスタッフを全力で守ります。

 私は、子育てのお手伝いをさせていただきたいという考えで塾を開業しました。教えることに関してはプロとして恥ずかしくないトライ&エラーと情報の上書きは怠っていません。講師マニュアルには宿題忘れや小テストの結果は講師の通知表のようなものだと書いてあります。ウチできちんと出来ない子が異なる環境で出来たというケースがあってはいけないと思っています。

 ワンセの個別は生徒保護者の言いなりになる塾ではなく、希望する点数・学校へ導く適切なカリキュラムを提示できる塾でありたい。出来るだけ費用は抑えつつ正しい羅針盤でありたい。サービス業ではなく、胸を張って教育業だといえる塾でありたいと思っています。