2023年11月29日水曜日

時流から感じる不安

 超重要な11月の実力テストと五ツ木模試の結果が出たので、いよいよ志望校の最終決定の時期となりました。高校は大学と異なり、行き直すことが出来ません。また、高校での3年間は将来の選択にかなり大きな影響を及ぼすので、環境は非常に重要です。毎年高校訪問をする中で、ポイントは偏差値は関係なしに自分の子どもだったら行かせたいかどうかです。自分の子どもだったら行かせたない学校をお勧めすることはありません。卒業生には、後輩に自分の学校を勧めるのかどうかも聞いています。

 ところで、今は本当に賃金格差が凄いです。巷では学校の先生不足を嘆いている記事が多く、なりやすいと思われがちですが、現実は違います。大阪府の高校の理系の中途採用では競争率30~40倍になっており非常に狭き門です。非常勤や常勤(契約社員)は比較的ハードルが低いものの、新卒正規採用は大変で未経験者の中途採用は競争率数十倍も珍しくありません。 一般企業でも収入が高く福利厚生が充実しているところはとんでもない競争率です。どこでもいいなら就職できますが、ある程度の希望があるならなかなか大変です。

 勉強はやってきているのが大前提。そこにコミュニケーション能力が最も問われます。それがない場合は「ゼロイチ」の仕事である極めて独創的な創造力があることです。社会人で在学した大学で見かけることはありませんでした。

 だからこそ、ワンセに来ている子たちは、将来就活でどこでも選べるよう成長して欲しいと切に願っています。そうでなくても他人様に迷惑かけずに普通に自立した生活を送って欲しいです。その普通が難しい。高校3年間勉強し、コミュニケーション能力に長けているのが世間の望む普通です。そうでなければ国家資格を手に入れなければ色々大変になります。逆に自分に甘かったり、ルールに対して雑だと企業側は敬遠しますよね。単純に一緒に働きたくない。

 自己肯定感や主体性を打ち出し、ごく一部の意識の高い人には有効的で、自己責任を理解せず好きなことだけできる小中学生時代を過ごすことは正常成長に大きな悪影響だと感じています。「No Means No」 ダメなものはダメと言えるのがワンセでなくてはいけないと思っています。してはいけないことをしたとき、注意できなくなったり手が縮こまったら教壇から降りなくてはいけないともずっと考えています。

 寄り添う、という言葉で教育から逃げ、成績アップや躾から逃げ出し「本人(子ども)のやる気次第」というずるい大人にはなりたくありません。しっかり一人ひとりを見て、本気で話せる大人であり続けたいです。