2024年7月23日火曜日

良い高校

 今春は高校訪問及び塾対象説明会にほとんど参加していませんでした。時節柄、高校のテストが終わったこともあり、新年度について来られる先生方が多かったです。秋には恒例の高校レポートをする予定ですが、「良い学校」について私見を述べたいと思います。

 公立高校は、基本的に公立中学校と同じで勉強面では期待できません。たとえ文理学科でも、高2の夏から塾・予備校に行かないと現役での国立大学は厳しくなります。ちなみに毎年100名程度は浪人してるのが現状です。一般的に高校生活を満喫しているので、学校として勉強する雰囲気ではありません。そんな中で、自分だけがりがり勉強するには精神力が必要です。

 私立高校無償化が一気に有名になりましたが、授業料が無償化されてもその他の費用で私立高校には3年間で100万円以上の費用がかかり、多いところでは200万円以上必要になります。また、授業にしても上手な先生が多いわけではなく当たり外れが大きいです。しかも、当たりの先生がいない高校もたくさんあります。

 ちなみに私は、高校を大きく3つに分類しています。「お勧めできる高校」「行っても後悔しない高校」「行ってはいけない高校」です。割合は2:4:4ぐらいでしょうか。最近、高校の先生と話したなかで「お勧めの高校の基準は何ですか」と聞かれました。即答で「私が自分の子どもだったら行かせたい高校です」と言いました。男女別や偏差値ではなく、預けたくなる高校がお勧めできる高校です。

 私は、15年ぐらい前から旧大阪国際大和田を推し高校にしていました。高校レポートの教授力5は当時の大和田高校が基準です。こんな授業をしている高校があるなら塾・予備校は要らないと感嘆したほどです。どんな進学校でも当時の大阪国際大和田の足元にも及びません。大手前理数科にレベルの子をお任せし「予備校なしで勉強しろと言わなければ京都大学に行ける子です」と申し送りをし、京大に行けました。

 現在、京大・阪大・神大・大阪公立大に予備校なしで行ける学校はありません。どこの高校も教授力が下がり、高校にお任せで大丈夫なところはなくなったからです。では、高校の力だけで現役で上記の大学に行き易い高校はどこかとなると、消去法で大阪国際が残ります。近畿大学付属高校のスーパー文理や桃山のスーパーも予備校依存度が高いからです。現役合格率は上記3校の各最上位学科が北野高校よりも上です。

 次に、国公立大学への現役進学になるとお勧めできる高校の選択肢が増えます。常翔啓光の特進Ⅰ、興国のプレミアムアドバンス、常翔のスーパーです。ここに好文学園女子の特進のシステムが加われば良い感じになります。

 エスカレータで良いのは関大北陽・近畿大学付属の2校です。指定校推薦の枠の多さでは上宮プレップ、大阪国際、大阪信愛、城南などで、早稲田大阪はあの偏差値で早稲田大学に行けるとは超バーゲンです。

 そして、意外と少ないのが、なかで面倒見がよく、関関同立に導いてくれる高校です。これは大阪産業大学高校一択です。たいていの私立高校は偏差値50程度で行けるわけがないのに国公立大学を目指すといいます。そんな高校は信用に値しません。同様に偏差値40少しで関関同立も厳しいです。現実的な目標を立て、しっかり導いてくれるのは大産大高校ぐらいです。

 私は、隠匿体質のある高校は無条件にお勧めしません。いじめがあっても加害者をかばったり、学校の体裁を気にするところです。今回は、固有名詞は避けますが、来訪されたら良い情報も悪い情報も子どもたちには伝えていきます。全くどこにも忖度しません。親視線で行かせたくない学校は例え100万円の鞄を接待で受け取っても「お勧めしない高校」に変わりありません。