2017年10月24日火曜日

最近の出来事~授業内容以外~

 日曜日は台風で本当に気を揉み続けました。大和川や宇陀川の氾濫により避難した人が多数いました。ところが、テレビ局は選挙ばかりで字幕程度にしか情報を流しません。全く高齢者には指示が行き届いていない状態で松井一郎大阪府知事は選挙の総括をやっています。こんなときに大阪のトップやNHKが本来の役目を果たさないことに強烈な不満を感じる共に、今回されたことを一生忘れません。次の選挙では…

 さて、今回は最近気になることがらについて持論を展開しようと思います。厳しさと激しい叱責は全然別物だと考えています。ただ、時流を考えて、しばらく「諭す」路線で授業を展開していました。一番最初に違和感を覚えたのは小5の算数。例年、約分でそんなにてこずった記憶はありません。注意を促せばすぐに気をつけて解くようになりました。ところが毎回の授業で、何度も何度も注意しても全く気をつける素振りがない子が続出。といっても3名ほどですが。流石に一ヶ月も約分ばかりしていたので厳しく注意。すると、すぐに気をつけられるようになりました。

 同じく中学生も多少緩くしていました。すると中1から集中力のなさが露呈。顔を上げて話しを聞いている振りをするものの、実際には聞いていません。質問をして「わかりません」と言うので私の質問は何だった、と聞きなおすと「聞いていませんでした」そういう割合が増えました。一括すると再び集中力は上がり、話しを聞くようになりました。中2も同様です。

 ところで、アクティヴラーニングを積極的に取り入れた学校でとそうでない学校で全国学力テストの平均点で5%の差があり、効果的だったという自画自賛の提灯記事を見ました。一見もっともらしく感じてアクティヴラーニングは効果的なのかと思いそうですが、全くあてになりません。全国学力テスト万年ブービー争いをしている大阪が、一度だけ10%以上平均点を上げたことがありました。その年限定で全国学力テストを内申に大きな影響を与えることにしたのです。すると、受験生が目の色を変えて問題に取り組み、果たして大幅に平均点が上昇したのです。ちなみに翌年以降、安定のブービー争いに戻りました。

 つまり、モチベーション次第でテストの点数は大幅に変わるので、その半分以下の数値しか上昇してないアクティヴラーニングに効果があったとはいえません、逆説的に論じるならば、気持ちの問題で成績は大きく上下するのです。そして、小中学生が自分の意思だけで集中してテストや授業に取り組まないことぐらい大人なら誰でも知っているでしょう。

 よって、授業する中で緊張と緩和は大きなテーマです。優しくわかりやすい解説だけの授業では全員を引っ張っていくことはできません。全員を引っ張っていけるカリスマ性や、気を抜いた一瞬を見逃さずに指摘する姿勢、早合点や独りよがりな解き方を絶対に認めない先生の姿勢が肝要だと改めて実感しています。時代とは逆行しても、全員に愛情を向けて正面から取り組もうと改めて誓った昨今の出来事です。