2023年5月19日金曜日

最近感じること

  有料自習室と個別の開講に伴い、どの教室をどのように活用するのか思案中です。どんな個別・自習室にしたいのかをずっと考えています。集団部門も含めて、やはり私は「勉強できる環境」「成績を伸ばす場所・時間」の提供者でありたいです。他人の足を引っ張る子は自習室の利用のみでもお断りしています。

 ところで、コロナ禍は大きな影響を与えました。その中でも、学生には我慢すること、ストレス耐性をつけることに対して学ぶ環境が大幅に減ったことの影響を感じます。少子化ということもあり、人材確保に躍起になった結果、お子さま主義が酷くなり必要以上に守ろうとしています。学習塾業界では子どもをお客様扱いするのが当たり前になっています。生徒のご機嫌を取って継続してもらうのが一番の目的です。

 最近のニュースで公立学校が個別塾のtomasに放課後授業を依頼し、tomasの関係者が教育について偉そうに語っている姿を見て抱腹しました。大阪市の公立中学の放課後学習塾は私が大阪市へ政策提言(2012)したものです。それを大阪市が実現したわけですが、請け負った塾は未経験の学生を最低賃金に近い金額で丸投げしています。個別塾の未経験学生自称講師が学校の先生より上手に教えられるわけがありません。また、予備校の先生が高校で教えているケースもありますが。特に放課後授業を受け持っている先生のレベルの低さは推して測るべしです。数百人相手に教えられる看板講師が数十人相手に安い賃金で動くわけありませんから。

 高校訪問で授業見学をしていても授業に力を入れている学校はほとんどありません。教授力の優れた授業もしかり。いつの間にか学校は託児所に近づいているように感じます。でも、それは学校を良いように利用してきた結果なのだと思います。

 私は、第一線で教えられる年数のカウントダウンが始まっています。モチベーションは変わらずとも全盛期のパフォーマンスが発揮できなくなっているからです。こんな話をすると私の労働意欲が衰えていると感じる人が多いですが、それは完全否定します。イチロー氏が選手としての現役生活に終止符を打っても伝道師として活躍したり、草野球を心底楽しんだりしている状況に近いです。現役として教壇に立つには衰えがりあり、私より勢いがあって粗削りでも子どもたちのために教えたい人がいるなら後進指導とケアをしようと思っています。

 昨日、中3に伝えたのですが、ワンセは「先生が(この学年を)教えたい、子どもたちが(この先生に)習いたい」という気持ちがあるならそれが最優先だと伝えています。個別でも「こんな子がいるけど、どう思う」と聞いて、自分が教えたいと意思表示した先生に指導してもらっています。件の中3については「教えたい」という意志表示をする先生が多いです。中1を担当した講師は「最後(卒業)まで教えさせてもらえるのか。もし、途中で離れるなら気持ちの整理がつかないからこれ以上感情移入しないようにする」という旨の相談を受けました。私の意志で変えることはない、と伝えました。もちろん、中2担当も同じ気持ちです。教えたい子どもがいて、教えられたい先生がいるという環境は幸せだと思います。