2025年9月19日金曜日

秋の高校訪問④~大阪女学院高校~

 昨年度、10数年ぶりにご縁があった大阪女学院。残念ながら授業をしていないタイミングでしたので、後日再訪しようと思います。私が3種類の学校(お勧めできる・行っても後悔しない・行ってはいけない)は順に3割、3割、4割。3割しかない「お勧めできる」高校の中でも上位の学校です。でも、人気がついてこないのは「女子校」「キリスト教」へ抵抗を感じる人がいるからでしょう。この2つに抵抗がない人には非常に魅力的です。では、何が良いのでしょうか。

 私立高校にしては珍しく指定校推薦等、協力大学への進学を勧めています。特に関西学院大学、こと関学へは非常に有利な条件で進学できます。その結果、充実した自分探しをしつつ関関同立への進学がしやすい、という令和のニーズにマッチした高校です。上宮高校のプレップコースの上位互換版のような高校です。「女子高」「キリスト教」が問題ないならお勧め度4.5です。

2025年9月17日水曜日

秋の高校訪問③~大阪国際高校~

 すっかり文理学科の併願校として定着した感のある大阪国際高校。私は約20年前から推しの高校でした。では早速レポート。校風4、教授力4、授業態度4、お勧め度4。何度も書いていますが、こちらのレポートの最高数値である5は旧大阪国際大和田高校の15年ぐらい前を基準にしています。公然のネタであった、選りすぐりの1クラスを集める方針を初めて変えた今年度。唯一無二であったαクラスの「先生・生徒の一体感」は無くなりました。

 私は、現在の大学1・2回生が国公立大学現役合格のピークになるという警鐘を数年前から鳴らし続けてきました。教授力授業態度が4.5~5だったのが4になったからです。それでも大阪国際を上回る授業を展開できる学校はほとんどないでしょう。これから下降の一途かと数年間思ってきました。そう、過去形です。本日、初めて話す中で現校長が期待を抱かせてくれました。小規模校で理事長が現場を見ずに実績を上げている学校はこちらぐらいです。そういった体制や教員のあるべき姿について、良い方向へ導いてもらえるのではないかと非常に嬉しい気持ちになりました。

2025年9月16日火曜日

秋の高校訪問②~近畿大附属高校

 少し開きましたが、附属シリーズで近畿大学附属高校に行って来ました。近附・近高等人によって呼ばれ方が異なる高校です。平成を経て、令和になり別学時代から今までウオッチングしてきた私としては、一言では表せない程、思い入れのある学校です。では、早速レポート。校風3.5、教授力3.5、授業態度3、お勧め度4。近畿大学の附属で希望者はほぼ全員がある点が最強メリット。授業態度は文理・進学・推薦組でかなり異なります。

 10年ぐらい前に先生のモチベーションの低下と共に小さな乱れがあり、当時の校長に嘆きました。コロナ禍頃から先生方の授業へのモチベーションが年々上昇しています。高給と、解雇の心配がないことから「有名な高校」での授業の質が低下しているところが多い中で驚きです。かなり恵まれた授業だけすれば良い関一や清風・四天王寺・信愛といった授業を疎かにする学校が本当に多いです。数年前まで授業の質に全く期待していなかっただけに、次のステップの期待を込めて「国公立大学合格へ向けて更なる教材研究」に臨んでいただければ大阪・奈良・和歌山で天下を取れる可能性もあります。

2025年9月14日日曜日

高校の選び方②

 大阪府は私立高校無償化が所得制限なしになっています。では、本当に無料で私立高3年間通えるのでしょうか。答えは否です。授業料の大半が無償化されるだけで入学金や修学旅行費等のその他費用はもちろん発生します。公立高校では3年間約30万円、私立高校では約125万円必要です。やはり私立高校のほうが3年間で約100万円高い学費が必要です。まずは大切なお金の価値観についてだけは保護者主導で決めてください。私立か公立の選択になった場合、私立高校のメリットについての価値観です。

①エスカレーター式→関大北陽・近畿大学附属

②勉強ガリガリ→常翔啓光・大阪国際α・開明(?)

③指定校推薦等の多さ(対象学科生徒比率)→大阪女学院・早稲田大阪・大阪国際・信愛

④子どもの意思に任せる

※学校名はいずれもワンセの住所基準なので、1時間以上かかるところは除外

 ちなみに、私が最も無頓着なのが施設・設備と制服です。これはネットで簡単に調べられるのでご家庭の主観にお任せします。では、公立高校、例えば文理学科別で大きな違いがあるとかというと、校風の違いはあれど、全校共通で予備校・塾が必要です。塾なしで北野・大手前に合格レベル素地があれば大学受験も大丈夫です。

 では行っていけない高校をワースト順に並べます

①いじめや校内で問題が起こったとき、自浄能力がない・加害者の味方をする→東大阪敬愛・大阪夕陽丘学園(私立)太成学院大学高校

②有名無実・羊頭狗肉で大学進学に導けない費用だけ高い私立→清風6か年編入以外・大阪桐蔭Ⅰ類・四天王寺(校風は良いので公立同様、予備校に頼るなら人脈形成には良い)

③授業が動物園化しており、成り立っていない高校→多数

ワンセでは9月下旬が私立高校を2.3校に絞る時期に指定しています。11月下旬までに私立は完全に確定し、その後公立受験予定者は順次決定していく流れです。

2025年9月12日金曜日

卒業生

 今週は卒業生の顔をよく見ました。社会人になって普通に働いている子·大学生になって、すっかり落ちついている子·少し落ち着いた高校生etc…あれ?何だか問題のあったような子たちばかりですね。というより、心配ばかりしていた子たちです。そんな彼らが笑顔で過ごしているのは非常に嬉しいです。

 この仕事を初めて、一つの目標が「卒業から10年後、笑顔で日々過ごしていること」です。思春期である中学生時代をワンセで過ごし、沢山の思い出が残っています。誰にも迷惑かけずに普通に働いて楽しく過ごせているなら何も言うことはありません。結婚報告も出産報告も多い年です。良い年齢を重ねているようで頬が緩みます。リアルに緩んできた自分の頬と大人になっていく彼ら。私にとっては非常に良い刺激です。

2025年9月3日水曜日

秋の高校訪問①~関大北陽高校~

 今年もこの季節になりました。恒例の秋の高校訪問です。第一弾は、人気高騰中の関大北陽高校へ行って来ました。では早速レポート。校風3.5、授業態度3、教授力2、お勧め度4。すれ違う度に爽やかな挨拶が心地良かったのですが、今年はあまりありませんでした。たまたまかもしれませんが、一番残念だったポイントです。校風・授業態度・教授力の数値をカバーするのが圧倒的な「希望者の9割が関大進学」していること。関北希望者の保護者の方には真剣に勉強するのはワンセで最後になるかもしれません、と伝えています。勉強をしっかりして大学に行きたい層が減り、そこそこ頑張って関関同立に行ければいい、という層が増えてきたのでしょう。近高に良くも悪くも近づいてきたように感じます。それでも推しレベルはトップクラスです。

2025年8月29日金曜日

α世代①

 z世代の次で2010年序盤以降に生まれた子たちを指します。明確な区切りはありませんが、現在の中学生は概ねα世代になります。コロナ禍を多感な時期に過ごした世代で、健康第一を最優先に過ごしてきました。同時に文科省が「多様性を尊重する」という方針を打ち出し、過去最高の不登校を輩出しておきながら、教員には不登校児童への個別の配慮をして現場を乱している真っ最中です。

 α世代の特徴はz世代よりもはるかに自己肯定感と自己評価が高いことです。そして、自分が傷つくことや損得勘定に敏感な反面、何かを指摘されることに対して免疫が弱すぎる傾向があります。自分が傷つかないための表面上の優しさはあります。そんな 彼らの、今後の理論と世間について考察してみます。

 X年後。まず最低賃金に対する認識の大きな隔たり。

α世代「バイトは最低賃金だから、労働時間の範囲で言われたことをすれば良い。優先順位は下。友人と遊びたければドタキャン、時間短縮は労働者の権利。でもお金は欲しいから、楽な日にシフトを入れる。代わりを探すのは社員の仕事だから、自己都合優先」

企業「最低限度とは契約内容を遂行すること。遅刻・ドタキャンは契約違反。決められた契約内容である時間と労働内容を全うするのが最低限度。ミスが多いのは研修期間を終えているなら会社・労働者のどちらかに問題があり、現状維持はなく対処が必要」

 バブル世代からの超就職氷河期、リーマン・現在の就職バブルを見てきた者の感想は、氷河期も、就職バブルも永遠ではないということです。現在は就職バブルで超売り手市場です。そんな中、上記のような思考のα世代はババ扱いで社員になれずフリーターの可能性が高くなります。そして、海外から労働意欲の高い人材が日本経済を支えるようになるでしょう。労働格差(賃金格差)拡大の一途で年収1000万以上の割合が高くなる反面、400万円台以下の割合も増えます。

 一億総中流の高度経済成長時代から賃金格差が広がる中、現在の終身雇用崩壊が加速度的に進み、欧米のように「クビ」が宣告される時代になっていき、就職できる人、出来ない人の格差が出来るようになり、今と同じ生活は出来ないようになる、そんな未来になりそうな気がします。