2025年9月26日金曜日

秋の高校訪問⑦~常翔啓光学園~

 数年前からの推し校。予想通り進学実績は急上昇中。ただ、今日はテスト直前で大阪女学院同様、しっかりした授業は見れませんでした。授業をしているクラスの先生の熱量はここまでのトップレベルです。お勧め度4。推し校が順調に実績を伸ばしてくるのは嬉しいです。関北・近高・大阪国際と違って死角がなく、しばらく安泰です

2025年9月24日水曜日

高校訪問後編

 ところで、私は万博について一年前、卒業生である現高1の子たちに「今はネガキャンの真っ最中でディズニーやユニバに行けるのに 万博なんて、という流れがある。でもこんなに多種多様な刺激を受けられる機会はない。ユニバ・ディズニーを圧倒する経験が出来る」と言っていました。また、まだまだネガキャンが凄かった5月には「今年の遠足は万博に行く、特に小学生は絶対に一緒に回る」と決めました。そして、子どもたちには「今は高齢者ばかりだけどGW明けからはインフルエンサーがポジティブ発言をする。そして時代に敏感な学生へ派生する。今は不人気だから早く言ったほうが良い」と言っていました。ちなみに80代の両親をアテンドしたのは5月中旬です。これからは暑くなって人混みがえげつなるから6月からは厳しくなる、と言って誘いました。 当時、少数派の意見で力説しても「みんな行かないから」「もっと涼しくなってから」とポジティブな意見は聞こえてきませんでした。

 高校選びも同じです。17年前に大手前の併願に大和田高校を自信を持って勧めたとき、大いに笑われました。関大グループになったときの関大北陽や興国も同様です。最近では、常翔啓光をイチオシしたときも同じ反応でした。現在、大学生の同校出身者の大学合格実績は凄いです。現役で国立大学合格者が半分、その半分が関関同立に進学しています。ワンセの卒業生全員をしっかり導いてくれた高校は常翔啓光ぐらいです。大阪国際大和田は文理レベルの子の半分ぐらいしか満足な結果を出せていません。

 少数派の意見はかき消され「寄らば大樹の陰」が大好きな日本人らしい動きです。どれだけ少数派であろうと、私は高校訪問を通じて、自分の目で見て感じ、自信があるものしか推しません。かつては塾説、こと塾対象説明会も色々なことを感じられる良い機会でした。今は綺麗で上手な話はあっても中身が全然伝わらないものがほとんどなので、今年は大半の学校の参加を見送りました。その代わり、積極的に高校訪問するようにしています。私の進路指導の根幹は自分の子どもだったら行かせたいかどうか、が全てです。男女・偏差値は置いておき「行かせたいか」「何に魅力を感じたのか」「なぜ行かせたくないのか」を親視線で考えています。去年まではさておき、校長一人で大きく今年から変わるのが学校です。だからこそ、普段の素の状態を見れる高校訪問を重視しています。卒業生のその後も知れるので一石二鳥です。

高校訪問前編

 毎年恒例になっている高校訪問&レポート。私は、基本的に自分の目で確かめて情報発信したいと考えています。そして、考えの前提に数値・理論があり、雰囲気や肌感覚も重視しています。そんな高校訪問をしていて感じたことを徒然なるままに書き留めていきます。

 まずは嬉しかったことから。多くの高校に毎年受験生を連れて行っています。そんな中で大阪国際高校に行ったとき、校長からの言葉に鼻の穴が広がりっぱなしになるほど気色満面になりました。それは「昨年、高校見学に来た(ワンセの)中学生が校長になる前の(誰も・何者か知らない)自分に元気に挨拶してくれた。とても印象に残っている。」と言われたからです。大阪国際自体は良い学校ですが、全盛期は終わったと感じています。そんな中で唯一、今年は凄いなと感じたのが「挨拶の爽やかさ・元気さ」です。それにワンセが一役をかっていたのならこれほど嬉しいことはありません。良いことが樹形図のように拡がって、大阪の、日本の教育の質が上がるなら非常に素晴らしいことです。

 そんな中、今月から始まった高校訪問。関北に始まり、近高・大阪国際・大阪女学院・好文・興国でした。前日まで、ずっと大阪・日本の教育に落胆していました。先生がサラリーマン化し、指導しようと思ってもクレーマーや教育員会、管理職者の不理解により見て見ぬふりをする機会が増えています。むしろ、注意しないことが主流になっているように感じます。

  企業の経営者・管理職者と話していて最近の若者は「メモしない」「権利・主張だけは一人前(で無責任)」「距離は取るがコミュニケーション能力は脆弱」「バイトは最低賃金だからドタキャン、ミスしても当然(で権利だけ主張)」etc…常にこんな意見を聞きます。これを嘆いていいのは彼らや責任のないコメンテーター、自称研究者、自称専門家です。逆に、先生と呼ばれる人は「教育」をしなければいけないのです。時代に流されて、面倒なことから背をむけてはいけないのです。

 ワンセは塾なので、まずは成績を上げる・志望校に全員合格させる。これが前提になる命題です。その上で「挨拶」「モラル・マナー」「自由と責任は表裏一体」「権利と義務も表裏一体」を伝えています。最近の口癖は「自覚があることは成長したり治ったりする。指摘されたことに言い訳や、自分だけじゃない、と言っていては一生(その指摘した点は)成長できない」です。厳しく注意したときは「なぜ・何を言われたのか理解できているのか」確認するようにしています。何を言っても他責思考で良いわけばかりしルールを守れない子は、残念ながら退塾勧告しています。

 そんな「教育」だと思ってワンセがある私にとって、無責任で逃げ腰で、のほほんと教壇に立つ学校の先生は色々感じるものがありました。高校訪問していて「なぜ塾である私のほうが『教育』への熱量が大きくにのか、学校の存在意義はなんなのか」とモヤモヤしていました。そんなところで本日の興国高校での生徒への熱量を見て、まだまだ大阪の、日本の教育も素晴らしいとに大きな刺激を受けました。同時にそんな高校が一つしかないことへの危惧もあります。

長引きそうなので後編へ

秋の高校訪問⑥~興国高校~

 専願率大阪府(人気)トップ、興国高校です。10年ぶりぐらいの衝撃を受けました。まずはレポート。校風4.5、教授力4、授業態度4、お勧め度5。お勧め度満点の5は初めてな気がします。つまり、このレポートをして10数年の中のトップです。

 衝撃の内容は授業です。授業に対する意識の高さが全教員レベルで素晴らしい。教材研究をする時間が長くなれば予備校・塾が不要になると感じました。教授力もスポーツクラスを除けばトップレベルです。授業や雰囲気で脅威を感じたのは旧大阪国際大和田の20年前。教授力5は当時の大和田が基準です。その次は常翔グループになる前の啓光学園。勢いが凄かったですが、色々あって常翔グループの一員になりました。

 そして興国高校。学校の本来あるべき姿である「教育」をしている唯一の学校です。少なくとも大阪では唯一と断言できるでしょう。何かあれば指導する先生、進路指導のきめ細やかさ、管理して目を離さない姿勢、声掛けの頻度と密度、何よりは授業を大切にしています。昭和と令和のハイブリッド型の高校の模範になるシステムと熱量があります。学費も大阪トップレベルで高額で、特待生への奨学金は減額されました。「質の高い教育にはお金が必要」私立無償化のときに色々ありましたが、当時の発言が言行一致されている一貫性も凄いです。

秋の高校訪問⑤~好文学園女子~

 好文学園女子へご訪問。勉強外のコースは相変わらず素晴らしいです。ではレポート。校風3.5教授力2、授業態度2.5お勧め度3.5(特進以外)。芸術コース力を入れており、黒板アートは文部科学大臣賞受賞したり、賞の常連です。

2025年9月19日金曜日

秋の高校訪問④~大阪女学院高校~

 昨年度、10数年ぶりにご縁があった大阪女学院。残念ながら授業をしていないタイミングでしたので、後日再訪しようと思います。私が3種類の学校(お勧めできる・行っても後悔しない・行ってはいけない)は順に3割、3割、4割。3割しかない「お勧めできる」高校の中でも上位の学校です。でも、人気がついてこないのは「女子校」「キリスト教」へ抵抗を感じる人がいるからでしょう。この2つに抵抗がない人には非常に魅力的です。では、何が良いのでしょうか。

 私立高校にしては珍しく指定校推薦等、協力大学への進学を勧めています。特に関西学院大学、こと関学へは非常に有利な条件で進学できます。その結果、充実した自分探しをしつつ関関同立への進学がしやすい、という令和のニーズにマッチした高校です。上宮高校のプレップコースの上位互換版のような高校です。「女子高」「キリスト教」が問題ないならお勧め度4.5です。

2025年9月17日水曜日

秋の高校訪問③~大阪国際高校~

 すっかり文理学科の併願校として定着した感のある大阪国際高校。私は約20年前から推しの高校でした。では早速レポート。校風4、教授力4、授業態度4、お勧め度4。何度も書いていますが、こちらのレポートの最高数値である5は旧大阪国際大和田高校の15年ぐらい前を基準にしています。公然のネタであった、選りすぐりの1クラスを集める方針を初めて変えた今年度。唯一無二であったαクラスの「先生・生徒の一体感」は無くなりました。

 私は、現在の大学1・2回生が国公立大学現役合格のピークになるという警鐘を数年前から鳴らし続けてきました。教授力授業態度が4.5~5だったのが4になったからです。それでも大阪国際を上回る授業を展開できる学校はほとんどないでしょう。これから下降の一途かと数年間思ってきました。そう、過去形です。本日、初めて話す中で現校長が期待を抱かせてくれました。小規模校で理事長が現場を見ずに実績を上げている学校はこちらぐらいです。そういった体制や教員のあるべき姿について、良い方向へ導いてもらえるのではないかと非常に嬉しい気持ちになりました。