2015年11月19日木曜日

高校選び

進路指導を行う中で情報集は最も肝要なことだと思っています。少なくともうちの子たちが志望校の可能性がある学校は積極的に見学に行ってきました。なぜなら、近年ホームページやパンフはお金をかけているところほど豪華に見える反面、内容が伝わりにくいものになっているからです。つまり、よくわからない学校説明会より、現場を体感しようという結論に至っているわけです。また、訪問した際には個人的に雑談や情報交換ができます。校長先生とお話をして現場とのギャップがない高校は非常に良いところだと思います。逆に、理想ばかり語り現実が見えていない管理職者のいる高校は凋落の兆しです。

そして、世間のイメージと私の実感が異なることのほうが多いです。地元で人気のある私立でも自分が納得できてなければお勧めしません。自分に子どもがいたとして、性別・偏差値関係なしに考慮して行かせたいかどうかが全ての基準です。今、お預かりしている子どもたちが高校生になったとき、様々なケースを想定して最も可能性の拡がる高校をお勧めしたいと思っています。

ありえないのは国公立大学・関関同立を目指すと謳う各々偏差値60未満、55未満の高校です。現実的ではありません。虚偽の報告や約束を守らない地元高校があるのですが、教頭は「最上位クラスは過半数が国公立大学へ進学」と実数の5倍以上数値を盛っていました。お付き合いがあるので、直接否定的なことは申し上げませんでしたが、別の機会があったときにその思いは伝えました。レベル相当のできる約束をしてほしいのです。

よく申し上げるのは私立高校でお勧めできるのは全体の3割、行っても悪くない・後悔しない高校が4割、避けていただきたい高校が3割です。そして、公立普通科においてお勧めの高校はありません。公立高校に行かれた時点で自分で勉強の計画を立てられることが前提です。どんなに偏差値の高い高校でも、高校に国公立大学に行かせるノウハウはありません。そして高校2年生の秋から予備校に行くと受験までにおよそ200万円かかります。ワンセで大手前・四條畷卒で国公立大学へ行った子は予備校に行っているのが現状です。

公立高校を否定しているのではなく、現状を知ってから選らんでほしいのです。5年連続大手前四條畷全員合格ですが、彼らには適切な勉強を始める時期を伝えました。行きたい高校に行った彼らから不満の声を聞いたことはありません。もちろん「良い学校」だと思います。ただ、偏差値的に達していたしても校風が合うかどうかは別問題。そういう点をしっかりとお伝えする進路相談でありたいと思っています。

進学塾ですのでトップレベルの高校を中心に述べましたが、私が非常に素晴らしいと思っている大阪の私立高校は男子高、女子高、共学高でそれぞれ1校ずつあります。全て偏差値45前後かそれ以下です。偏差値が高い・イメージが良い=良い学校では決してありません。