2023年6月11日日曜日

チームワンセルフ①

 昨夜、卒業生が結婚の報告をしに来てくれました。奥さんとの信頼関係が非常に新鮮で良い夫婦だと感じました。良い報告にテンションが上がりましたが、個人事業主になったと聞いて先輩として色々心配なことも聞きました。

 新生ワンセルフにおいて、私が考える塾は、子どもたちのためになることを考え、スタッフ一人ひとりが自分に出来ることをしてもらうことです。世知辛い世の中で、うちの子たちは良い講師・スタッフに囲まれて幸せだと思います。今回は、そんなうちのスタッフ自慢をします。

 アイドルフェイス原先生。お人形さんのように可愛いという意見を子どもたちからよくいただきます。彼女の特殊能力は管理能力です。体力・時間・自分の各能力の限界値を常に冷静に逆算できます。中学生のときから顕著で、今はスケジューリング出来る期間がどんどん伸びて数か月から年単位になっています。既に優秀な社会人2.3年目に相当するレベルです。また、空気を読む力と責任感が秀逸です。今は主に中3理科担当ですが、過去の中3生と比較してもトップクラスの成績を残しているのは彼女の管理能力の賜物です。どんな企業でも喉から手が出るほど欲しい右腕になれる存在です。

 白衣のスタッフ楓。突出した特殊能力はありませんが、全てがオール4以上で卒なくこなします。距離の取り方が抜群で、彼女を嫌いになる人はいないでしょう。大企業の一般職では極めて高い能力が発揮できます。言われたことの意図を測り、行動できるので縁の下の力持ちとしてこれほど心強い人はいません。教科指導以外では、大げさではなく彼女がいないとワンセは回らない程、依存度が高いです。「気づけばそこに楓」目立つことはありませんが、困ったことがあったり、何かあれば常に一番最初に連絡をとる私にとって唯一無二の存在です。

 天真爛漫井川先生。特殊能力は一緒にいる人・場を明るくする能力です。存在感は既に塾内でもトップレベル。551のように「いるとき・いないとき」ほど空気が違います。実は、中学生時代より同級生に教えることを得意としていました。本職の先生でも出来ない「人によって解説の言葉のレベルを使い分ける」ことが中学生にして出来ていました。この問題を○○がわかるように解説してください、など無茶ぶりをしても応えてくれるほどです。今時非常に珍しい本当の優しさを持っています。本当の優しさは強さの裏側にあります。強さのない優しさは自分が傷つきたくないだけの弱さです。

 講師はみんな、1コマの授業のためにかなりの予習時間を割いています。授業の時給はそれなりにありますが、予習の時間を考慮すると決して割が良いバイトとはいえません。それでも、みんなのために頑張るスタッフを見て頼もしいです。今、最も大切なのはスタッフ・子どもたちを含むチームワンセルフの成長を手伝ったり、見守ることです。何かあれば、必ず微力ながら尽力すると決めています。

 

 

2023年6月5日月曜日

ギフテッド

 ギフテッドとは「天賦の才を持つ人」(私は特殊能力とも呼んでいます)という意味で、同世代の子どもよりも先天的に高い能力を持っている人のことを表しています。 ギフテッドは、特定の学問や芸術性、創造性、言語能力などにおいて高い能力を持っています。つまり天才です。当然ながら天才は特別な能力を持つ数百人や数十万人に一人(もっと少ないかも)です。ただし、その他大勢の子たちとは前提が大きく異なることを無視すると偏った知識になる可能性があります。

 テレビ番組でギフテッドの子のプレゼンを見ました。いやはや天才中の天才です。私など全く足元にも及びません。そんな彼が漢字について熱く語っているのをみて、日本の将来はこういう若者にかかっているのだと思いました。

 彼の考案した新しいスタイルの漢字ドリルは大谷翔平選手も取り入れた9分割ノートのようなものでインプットする(覚える)ときにアウトプット(使いこなす)までするのです。その代わりに「数回書くことは時間の無駄」というZ世代ならではのタイパ思考です。ちなみに、世間では幼稚園児から小学生ぐらいまでをQ世代と呼ばれ、既に研究が始まっているそうです。

 ここで大切なことがあります。彼らギフテッドは、覚えることは既に当たり前になっているのです。よって、知っていることを書くのは時間の無駄、という理論でその時間をクリエイティブなことを使えばよいという発想です。ただ、大半の子は、小中学校生までは知識を重ねて基礎を確立し、暗記脳や思考力を育む時期です。そんな子たちに覚えるために大切な書くことを省略すべきではないと考えています。

 実際、既に漢字でよく似た取り組みをしました。インプットよりアウトプットのほうが大切なのは事実なので短文作りに力をいれようとした時期があったのです。1.2割程度の子が想像力を発揮して創作できましたが、大半は適当です。考えることを放棄している子が多いのが現状です。算数をしていても、1行レベルの文章問題で何を聞かれているのか理解できない子が急増中。短文作りができるような基礎学力がないのです。当然のように暗記もできていません。

 ギフテッドにしか通用しない思考や勉強方法であるのに、楽なほうへ流れやすい子どもたちに「書かなくてよい」「暗記は大切でない」という風潮になるのは極めて危険です。また、コミュニティに属することはルールを守ることだと知ることも必要です。ギフテッドは、自ら創始者となって新しいコミュニティを創れるでしょう。ルールを守れる人が新たなルールを創ってコミュニティを創ることはできます。特殊能力なしに、小中学生時代からルールを守れなかった子が創ったコミュニティ(ルール)についてくる人がどれだけいるのでしょう。

 ただ、ギフテッドにとって日本は村社会で居心地が悪く感じることが非常に多く、ストレスを抱えることも然り。そんな少数派の人たちに向けての対応は国がすべきだと思います。将来の日本を担える優秀な人にはそれなりの敬意を持って環境を用意することも大切です。

 大阪では清風高校が世界に通じる数人にエリート教育をする、と鼻息荒かったですが、国公立大学入試すらまともに合格させられないのにギフテッドを養成できるはずありません。こういったことこそ国の援助が必要です。

 つまり、ごく一部であるギフテッドには敬意を持って国が対応することと、その他大勢の子には小中学生代は基礎固めが肝要で、同じベクトルで考えてはいけないということです。

2023年6月1日木曜日

続・中間テスト速報

 火曜日に緑中学校の中間テストが終わり、ほぼ点数が出揃いました。中1は教科別平均点で全教科90点以上ありそうです。中1なので当たり前だろうと考える人もいるかもしれません。特筆すべきは、ワンセの子たちは中1の一学期中間テストが自己ベストになっている子がほぼおらず、中学校順位はじわりと上げている子が大半だということです。そして、中2は中1の学年末比較で全生徒平均英語1点数学8点国語6点理科9点社会16点上がっています。また、中3は中2の学年末比較で全生徒平均英語7点数学1点国語4点理科4点社会7点上がっています。つまり、全教科少しずつ点数が上がっているという結果です。前学年の内容を理解できていないと成績が上がらない英語数学でも、しっかり得点できていることからみんなの努力がわかります。

 中1は全生徒平均460点弱ペース、中2は緑NHが爆上がりで自己ベスト大幅更新、緑SKも自己ベスト更新、緑OYOSは大台突破。新入生緑OKは大幅に点数アップ。中3は緑THが過去一年以内自己ベスト、茨田SKは自己ベスト、緑MRが良い感じで上がっています。緑OYも国語未返却で自己ベスト更新の可能性あり、緑IHは自己ベストまであと1点という好成績でした。

 努力を結果として出さないと子どもたちはモチベーションが低下しますので、常に自己ベスト更新を強く意識して頑張っていこうと思います。

2023年5月28日日曜日

事務所の出来事

 今年は、珍しく新しい先生が増えました。それでも全学年私が直接教えており、小学生は全教科、中学生でも過半数は担当しています。常日頃、高校訪問しては辛口な評価をしていますが、そこでの経験を基にどういう授業が良いのかについて事務所で話し合っています。

 ところで、大学生バイトの有力候補になるのが塾講師です。同じ塾講師でも集団と個別、ワンセとその他では大きく異なります。ウチの講師は、教えることに責任を持って接しています。事務所では、どうすればより良い講義ができるのか議論することが多いです。授業前後では子どもたちについて情報共有しています。一般的な個別では授業直前にやってきて、終わればすぐ帰る、感じです。担当が固定ではないので責任は発生しません。研修の初日には生徒はお客様だから気分良く帰すこと重要で課題で、雑談推奨どころか、校長自ら率先するところもあります。

 ウチは時流に乗った職人さんであり続けます。どうすれば、全生徒が自己ベストを取れるのかを追求していく塾です。事務所では、質問に来る子どもたちと答える講師で明るい雰囲気を醸し出しており、若いパワーをより効果的に活用してもらうおうと感じます。講師は、授業準備に余念がありません。自分で教材を考えて作っているからこそ、責任感が芽生え、理解して欲しい、覚えて欲しいという気持ちも育まれます。経験は情熱でカバーでき、未熟を理解して前を向いて試行錯誤している講師を見て、私も、講師も、子どもたちもみんなにとって良い環境だと実感しています。

2023年5月26日金曜日

最近の出来事

 まずはテスト速報。中1茨田北KSは数学100点!ここまで、茨田・茨田北中学のテスト返却が終わり、最低点が456点です。当然、全員450点超えという上々の出だし。テスト未返却教科がある旭東中も平均91点を超えているので、全員450点超え継続の可能性は高いです。さすがに緑中・鯰江中を含めた全員450点超えはハードルが高いですが、自己ベストの更新は本気で目指しています。中1の1学期中間テストがベスト(順位or点数)という子はほとんどおらず、中2、3で自己ベストを更新しています。最低点の高さと並ぶ自慢の一つです。勉強を頑張っているのですから、しっかり結果を出してもらって達成感と自己肯定感を得て欲しいです。

 授業では小5YHが出来ることを着実に増やしています。国語・算数共に良いセンスを発揮できています。英語の発音を気合いを入れ過ぎて少し固くなっているので、もう少しリラックスして望めば更に伸びる予感です。「難しい」を口癖のように言っているのが、少し気になっています。充分、理解度も成長も速いですよ。小4は集中力が継続できるときと、そうでないときの差が激しいです。普通と言えば普通ですが、やる気や集中力の波を高いところで安定させていくのが今後の課題ですね。小6はTHMHが頭一つ飛びぬけてきました。MSも安定して出来ることが増えています。自信を持つことが課題のMKは、学校での結果がついてきて自己肯定感が良い感じで育まれています。

 緑中がテスト対策の真っ最中のため、中学生は来週にテスト結果と共に報告します。

2023年5月21日日曜日

今週末の出来事

 12時間endlessは3年数か月ぶりで、現在の高1は未経験です。今日は鯰江・茨田北中がテスト直前で緑中は2テスト8日前。昨年までよりも、テスト対策期間にすべきことを私なりに明確にしています。みんなの提出物を見ていても、今までの中で最も良い勉強をしている子が多いです。まずは学校の提出物をテスト10日前ぐらいには終わらせる。テスト前の週末までに塾の提出物を終わらせる。そして、土日にはプラスアルファの勉強を個々で考える。中1は自分で考えて勉強することは難しいので、こちらで細かい指示を出しています。中1はやらされている感がありますが、回数をこなすうちに自分で考えて出来るようになります。

 疲れた、と言いながらも達成感のある顔をしている中3生を見てコロナ明けを感じました。12時間勉強するのが目的だという意識の低い子はいません。夜9時台でも良い雰囲気で、効率よく集中して勉強しながら、自分のスタイルを模索している姿が本当に嬉しいです。開講から10年ぐらいは進学塾とは言えない状況でした。今の教室を見て、集中して全員が頑張っている最後の塾になるのだろうと実感し感慨に耽りつつ、体力の限界まで付き合える子どもたちの存在が大きな糧になっています。それに加え、新しい講師のやる気に満ちた姿勢が更に私のモチベーションは大幅上昇中です。

 身体は疲れていますが充実しています。そして、帰宅後はワンコと全力でコミュニケーションを取らないといけないのでgo home!

 

2023年5月19日金曜日

最近感じること

  有料自習室と個別の開講に伴い、どの教室をどのように活用するのか思案中です。どんな個別・自習室にしたいのかをずっと考えています。集団部門も含めて、やはり私は「勉強できる環境」「成績を伸ばす場所・時間」の提供者でありたいです。他人の足を引っ張る子は自習室の利用のみでもお断りしています。

 ところで、コロナ禍は大きな影響を与えました。その中でも、学生には我慢すること、ストレス耐性をつけることに対して学ぶ環境が大幅に減ったことの影響を感じます。少子化ということもあり、人材確保に躍起になった結果、お子さま主義が酷くなり必要以上に守ろうとしています。学習塾業界では子どもをお客様扱いするのが当たり前になっています。生徒のご機嫌を取って継続してもらうのが一番の目的です。

 最近のニュースで公立学校が個別塾のtomasに放課後授業を依頼し、tomasの関係者が教育について偉そうに語っている姿を見て抱腹しました。大阪市の公立中学の放課後学習塾は私が大阪市へ政策提言(2012)したものです。それを大阪市が実現したわけですが、請け負った塾は未経験の学生を最低賃金に近い金額で丸投げしています。個別塾の未経験学生自称講師が学校の先生より上手に教えられるわけがありません。また、予備校の先生が高校で教えているケースもありますが。特に放課後授業を受け持っている先生のレベルの低さは推して測るべしです。数百人相手に教えられる看板講師が数十人相手に安い賃金で動くわけありませんから。

 高校訪問で授業見学をしていても授業に力を入れている学校はほとんどありません。教授力の優れた授業もしかり。いつの間にか学校は託児所に近づいているように感じます。でも、それは学校を良いように利用してきた結果なのだと思います。

 私は、第一線で教えられる年数のカウントダウンが始まっています。モチベーションは変わらずとも全盛期のパフォーマンスが発揮できなくなっているからです。こんな話をすると私の労働意欲が衰えていると感じる人が多いですが、それは完全否定します。イチロー氏が選手としての現役生活に終止符を打っても伝道師として活躍したり、草野球を心底楽しんだりしている状況に近いです。現役として教壇に立つには衰えがりあり、私より勢いがあって粗削りでも子どもたちのために教えたい人がいるなら後進指導とケアをしようと思っています。

 昨日、中3に伝えたのですが、ワンセは「先生が(この学年を)教えたい、子どもたちが(この先生に)習いたい」という気持ちがあるならそれが最優先だと伝えています。個別でも「こんな子がいるけど、どう思う」と聞いて、自分が教えたいと意思表示した先生に指導してもらっています。件の中3については「教えたい」という意志表示をする先生が多いです。中1を担当した講師は「最後(卒業)まで教えさせてもらえるのか。もし、途中で離れるなら気持ちの整理がつかないからこれ以上感情移入しないようにする」という旨の相談を受けました。私の意志で変えることはない、と伝えました。もちろん、中2担当も同じ気持ちです。教えたい子どもがいて、教えられたい先生がいるという環境は幸せだと思います。