2025年1月31日金曜日

私立高校無償化and1/31の出来事

 大阪府では所得制限なしの私立高校授業料無償化が現在の中2から始まります。ところで「無償化」という言葉が独り歩きしていますが、高校に支払う費用が0円になるわけではありません。学費はほとんどの私立高校で無償化でも、その他諸々の費用として3年間で120万円前後は必要です。もちろん、予備校代や大学入試費用は別途です。この費用だけでも公立高校より80万円前後高いです。また、学費以外の費用は年々増加傾向であり、来年度以降は3年間総額120万円以上になっている可能性は十分にあります。ワンセの受験生の保護者の方はご存じだと思いますが、くれぐれもお気を付けください。子どもが私立専願で行きたいと言っても、そこに大人として納得できるがなければ公立高校で充分です。

 そんな今日は、昼から赤本の出版社である英俊社さんの方とお話しました。頭の回転が非常に速い人で、話していて楽しく長話になりました。kawasemiという全国の過去問を著作権問題をクリアして使用できるコンテンツを持っておられます。これが今のワンセの「演習ノート」スタイルにマッチングしています。中3が使っているのですが、自分の欲しい問題を選べると非常に好評です。ただ、勉強する意志がない子には「猫に小判」で使いこなせないでしょう。また、経験のない大学生講師も然り。

 来客予定があったので、今日は早めに呼ばなかった(呼べなかった)のですが、自習室開放と伝えていると緑MYは2時ぐらいに現れ、その後緑SK、緑KK、緑SH、緑男子全員が続々とやって来て、定刻(5時)の一時間以上前に8割の子が黙々と勉強していました。学年末テスト最終日で、休みたい気持ちになるところを帰宅してすぐに来るのが偉いです。また、緑中全員、前回の二学期期末テストよりも手応えがあったと言っていたので、少し安心しました。その後、数学は女学院の過去問で昨日の桐蔭同様最も平均点の低い平成16年度のものをしました。トップは緑ISで過去最高点を10点以上更新。2番手以降は緑MY、鯰江MK、緑SH、緑HKが続きました。20年前はとても難しくていましたが、公立C問題の登場により易しく感じます。実際、やり方は全部わかっていた、という子もちらほらいました。その後の理科の過去問では緑OSが初トップ。10日後の入試に備えて健康管理が一番大切になります。

 その後、中2数学は平行四辺形の応用と「はこひげ図」についてしました。証明のロジックを緑INは理解できるようになっていますが、端的に書けるようになるにはもう少し時間がかかりそうです。数学的センスがある子は一度聞けばすっと書けるようになります。まあ、そんな子は全体の2割もいませんが。茨田TTは復帰後すぐは緊張による焦りでスピードにやや課題がありました。やっと慣れてきたのか、落ち着いて取り組んで良い状態になりつつあります。

2025年1月30日木曜日

1/30の出来事

 某同業他者の方針は私立専願者は実力テストに注力し、公立高校受験者はその対策に注力するらしい。合格が唯一無二のゴールだからそうなるのでしょう。文理学科元校長によると、高校入学後に燃え尽きるのは大手進学塾出身者が多いらしいです。文理・文理と猫も杓子も文理学科を受験させ、そこをゴールに設定していたらそうなりますよね。私は、教育業として塾屋をしています。高校合格も大学合格もただの通過点。社会に出るための準備期間です。卒業生が10年後、笑って毎日過ごしていることが一番の目標です。中1から進路指導をしますが、まずは将来にどんな仕事をしたいのか考えるところから始めます。そのためにはどんな最終学歴が必要なのか、何も決まっていないならば選択肢の幅を拡げるためにはどうすれば良いのか、等々です。何が言いたいのかというと、合格だけをゴールにするのは、一般的な塾なのでしょうが、腑に落ちないということです。

 私がみんなと勉強できるのは中学卒業まで。それなら少しでも知識を増やして、モラル・マナーも知って、協調性や周りを見ることも覚えて欲しい。もっともっと多種多様な経験値を積んで欲しい。成績は上がって当たり前、合格も当然。私立高校なら、特待生制度がある高校受験者は100%特待生で合格して欲しいですし、首席で合格してきて欲しいです。でも、勉強だけの塾ではなく楽しい思い出も残してほしいので遠足や卒業旅行・各種イベントをやりたいと言われたら、保護者の方の反対がなければ何でもOKです。知識だけ増やして、卒業したら名前を忘れられる先生になりたくないとずっと思っています。子どもたちにとって役に立つことがあるなら、出来る限り協力したいですね。そのためには自分の背中は美しく、模範的で、知的好奇心を失ってはいけません。子どもたちが成長するのに自分が止まっては恥ずかしいです。年齢を言い訳に発想が固まったり、新しいことにチャレンジしなかったり、時流に残された発言をするのは論外。

「温故知新」昔の知識から新しい知識の上書きを忘れてはいけません。自分自身への沢山の戒めがあります。真摯に「教育」に取り組んでいる自信があるだけに、冒頭の発言に対して「ワンセは絶対ありえない」と思った次第です。確かに私立高校の方が、専願者は気が緩んで入学する生徒が多いと嘆いているのはよく聞きます。せっかく塾に来ているんだから、出来ることを増やして欲しいです。中学生のときはめっちゃ勉強頑張ったと将来言えるようにと思っています。

 さて、今日は1時から緑中3年のテスト対策。前回の2学期期末は悲惨な結果だったので、ワンセ史上初めて学年末テストなのにプレッシャーかけています。プライドの問題ですね。鯰江中は全員悪くない点数で有終の美でした。その後、小5算数は円グラフ・棒グラフ。難しくない単元ですが面倒くさいことに時間がかかります。AHは字が丁寧で美しいので、小さい字を要求されるグラフ作成は少し手こずっていました。次の英語ではかなり早いリスニングとリーディングもばっちりです。いつから深い文法をしようか思案中です。

 中3は桐蔭数学にチャレンジ。トップは鯰江FRで歴代トップに近い点数。二番手以降は緑SK、緑ISが続きました。国語は公立過去問にチャレンジ。緑KKが初トップ。入試を10日後に控えて仕上がりは上々です。二番手以降は緑MYSKが続きました。入試本番に向けて、100%を出せるように頑張っています。

 中1国語は菫MHが良い読解力を発揮しています。彼に負けず、劣らず、全員白紙のない解答用紙です。この時期に高校入試問題にチャレンジしているので、容易ではない全問解答。しかも自分なりに考えて書いています。しっかりと育てていかなくてはいけないと感じます。

1/29の出来事

 昨日は昼間と深夜に雪が降っており、来週から日本海側では10年に1度の寒波が襲うらしいです。みなさまご自愛ください。ところで、朝からみんなの合格祈願に行って来ました。2週間義には合否が出始めています。正真正銘のラストスパートの真っ最中です。

 そんな今日は小4の授業から。新入生KYとは、今までの算数の基礎固めをしています。私はよく勉強をザルに例えています。取りこぼしがある内容は小1まで遡(さかのぼ)って埋めていかないと、水は漏れ続けます。小4とか中3とか関係ありません。基礎を固めないと今の内容が理解・定着するはずないからです。また、歩留まり率(定着率・覚えている率)は個人差があり、こちらも上げていかないと成績はあがりません。順番は前後しますが、中2緑WYは歩留まり率が上昇中です。ここに来て一気に上がっており、単元別の理科では結果が分かりやすいです。英語・数学等今までの基礎が追いつていていないと点数に表れにくいです。でも、このペースでやっていくと来年が楽しみです。新入生とは毎回のやり取りで色々な情報を感じ取り、対応しています。この技術はAIに永遠に追いつかせません。小4YNは脳の回転速度がととても速くなっています。来年の教材を変えようかと思案中です。

 中2国語は文法とメロスのあらすじ確認。前述のWYは反応速度が良くなりました。勉強の姿勢が良くない子は、まずシャーペン(ペン類)を手にしていません。知らない・わからない言葉が出てきたときにメモする習慣がないのです。新入生にはそんな話からしており、メモしていなければ「メモするところ」とその場で伝えます。ワンセの子は解説が始まるとすぐ聞く姿勢に入れますが、新入生は間が空きます。やはりその場で指導することを根気よく繰り返すことで、全てにおいてスピードが上がります。そうなると学校の授業を聞く姿勢も良くなり、好循環モードに突入です。ワンセの子たちの点数が高いのは、このような学習習慣の定着の賜物です。それに新入生が良い意味で流されていってくれます。

 中3は緑中が明日から学年末テストなので、「おくのほそ道」「論語」の確認をしました。定番問題の出題が多い単元な反面、同じ問題でも模範解答が学校毎で異なるという厄介な単元でもあります。テスト直前だと学校の先生がどう説明したのかわかるので助かります。今年の緑中の国語の先生は古典をしっかり教えるタイプのようで、短時間で濃い内容まで触れていました。緑OSや緑SKは学校の内容もよく聞いていたようで安心しました。緑MYも授業内容のメモはバッチリ。明日のテストに反映できると信じています。

2025年1月28日火曜日

1/28の出来事

 今日は確定申告の書類を税理士の先生に渡す日でした。ミスなく提出できるよう時間がかかりました。

 夕方、小6の授業。体験の子たちもおり、いつもと少し違った雰囲気でしたが、楽しく前向きでとても良いクラスになる予感。英語や算数は中学校内容を意識して、中学生になったときスムーズに新生活を過ごせるように準備期間です。

 中3は公立国語と関大北陽社会。国語は緑NYがダントツトップで歴代文理学科合格者平均も上回っていました。良い感じです。二番手以降は緑IS、緑KKが続きました。関北社会は緑SHと緑SKがトップタイ。SHはその前に桐蔭社会にもチャレンジし、ワンセの過去最高点を更新しています。ちなみに鯰江MKが続きました。これで数学は大阪国際(大和田)・近高が平成13年度から令和6年度まで各々24本分コンプリ―ト。公立国語は平成9年度から令和6年度まで解く予定です。解いているのは当然ですが、演習ノート(間違い直し・類題演習)をしており、それが血(経験)となり肉(知識)となっています。

ワンセの講師②

 田中は中2、中3を担当しています。中3は井川と田中と私が担当している学年。当然、それなりの課題は出ています。今の方針は全員共通の宿題は減らし、個々に見合った課題を出すことです。子どもたちの自由裁量になるので、管理にうるさい井川や私の教科時間をかけて田中担当の教科に時間を割かない時期がありました。井川や私は、思ったことを口に出しますが田中は「わかってくれているだろう」と考えるタイプであまり言いませんでした。でも、子どもたちへの思い・期待値は、誰もが他の講師に負けているつもりはありません。メッセージを書いて渡された子が、しばらく眼前にそれを置いていました。色々感じ取ってくれたのだと思います。何気ない出来事ですが、しっかり気持ちが通じ合っていることを感じて、非常に嬉しい気持ちになりました。

 最後に、もう社会人になった原。この4人に対してワンセの礎を示してくれました。学生講師としてのあるべき姿を見せてくれました。子どもたちへの愛情も、後輩へ向けた凛とした後ろ姿も。知的好奇心旺盛でポジティブ。責任感は充分以上にありストイックで余力を残す完璧なスケジューリング。私は「寄り添う」ことができる人は、人間がとてもできていて、誰よりも自分に厳しく、他人には人と場所・相手の状況を見て対応を分けられることだと思っています。校長で「寄り添う」発言をした人はほぼ例外なく人望のない空気を読めない人でした。自分が部下に寄り添ったことがないのに恥ずかしい発言です。でも、彼女だけは寄り添った言動ができると感じた唯一の人です。卒業生でもあり、色んなことを伝えましたが、今となっては彼女のほうが精神年齢が高く、年上のような錯覚に陥るほどです(笑)

 長文でグダグダ書きましたが、自信を持って言えるのは、全講師、愛情を持って子どもたちに接していることです。そんな環境を嬉しく、楽しく、微笑ましく感じています。スタッフには個人として出来ることは積極的に何でもしようと思っています。それを感じてくれたら、その分は自分の担当した子たちに返してくれる「恩送り」をループしていけたら最高だと思います。

ワンセの講師①

 競争率100倍以上の中から選りすぐりの講師です。今は卒業生ばかりで、ワンセのやり方を熟知しています。

 井川は、中学生のときから先生になると決めて同級生にも教えていました。「優しい人」と感じる人がとても少ないのですが、彼女は本当に優しい人です。優しさとは強さの裏側にあり、強さのない優しさもどきは自分が傷つきたくないだけの弱さだと思っています。気遣ったような言動も自分に責任を負わされないように逃げているだけです。普通の会社務めならそれで充分ですが、人を教えるなら、ワンセの教壇に立つならそれだけでは不充分です。みんなに伝えているのは時間をかけることではなく、気持ちを込めることです。授業が下手でも嘘を教えない限り聞いていれば理解できます。良い先生を育てるのは良い生徒・クラスの雰囲気です。一所懸命に、誠実に接していれば子どもたちは受け入れてくれます。井川は厳しく伝えることは苦手ですが、求めるレベルは高く、良い言い回しで伝えています。感受性も素晴らしく、どんな会社でも、学校でもやっていけます。それは苦労体験・失敗体験・傷つき体験を人よりもしているからです。ネガティブなことが起こったとき。それを糧に出来るタイプと、愚痴や恨みにしか感じないタイプがいます。苦労した分だけ、人に優しくも気遣ったりもできる上、教材研究は相手を見てするので、永遠に成長できる先生です。

 佐々木は好奇心旺盛でエネルギーの塊な反面、飽き性でもあります。そんな彼は、底がない教える仕事にずっぽりはまっています。直接的な指導はあまり多くしていませんが、成長速度の速さに舌を巻いています。話したことがそのまま相手が理解できていることではないと気づいてから、机間巡視やノートチェック、小テスト作成でみんなを知ろうとしています。私は、言霊を大切にしているのでシステムとして講師にさせるのは大嫌いです。気持ちを込めてやってくれないなら、宿題を出したり、ノート・ワークチェック、小テストはしないほうがマシだと考えています。研修の最初に小テストの結果は先生の力量であり、授業の結果だと伝えています。彼の子どもたちへの「理解して欲しい」「できることを増やして欲しい」という思いをしっかり子どもたちは受け止めています。だから、彼がいる日の授業後は常に子どもたちが質問攻めにして奪い合っています。人と人として真剣に向かい合える関係は素晴らしく、お互い良い経験をしていると思っています。

 松本は現中2だけをずっと見ています。最初から最後(卒業まで)見るつもりでいています。直接教えたり、補習する時間はどちらかというと短いです。でも、歴代の中でも担当教科である英語の平均点がずば抜けて良い。また、新入生補習も要領がどんどん良くなり、子どもたちの成長速度が上がっています。佐々木もそうですが、非常に褒め上手です。「凄いな」を口癖にしていますが、そこには言霊がこもっているのです。私には真似できません。長所を見つけて褒めています。心の底から発している言葉なので響くものがあるのでしょう。授業が終わっても教室から出て来ずに子どもたちと談笑しています。毎授業、提出物を隅々まで見て、時には長文のコメントを書いています。子どもたちにとっては「見られている感」がとてもするでしょう。

2025年1月27日月曜日

フジテレビに塾業界を投影、1/27の出来事

 フジテレビの醜聞が連日漏れてきます。自浄能力はない業界なので日枝相談役まで誰が深堀できるのか、誰もしないのか、私には全く関係ないので完全な傍観者です。

 翻って学習塾業界。相変わらず胡散臭いグレーな塾や真っ黒な塾が多く、マスコミと同じで自浄能力は全くありません。月曜日は塾チラシが多いのですが、本当に「バレなければ良い」という発想で書いていることとやっていることが全く異なり羊頭狗肉です。

「緊張した授業」でなければ成績は~というキャッチフレーズの塾は授業中に雑談が多く、自習室は言わずもがな。「全員合格おめでとう」は不合格者がどれだけ多数いても「合格した全員におめでとう」という意味です。小規模塾で不合格になった生徒のきょうだいは通塾していても責任を感じず、チラシのキャッチフレーズは残念な結果に終わったご家庭への「二次被害」です。授業中にインスタで前の子の椅子をける動画をアップしても、教え子に生徒に手を出す大手塾があっても、大きく表面化したのは京進の塾講師生徒刺殺事件ぐらいでしょう。地方紙に限定すれば毎年のように不祥事は発覚しています。私は塾業界が長いですが、この業界人は嫌いな人が多いです。

 まともな塾かどうか授業を見なくてもわかる質問があります。子どもに「授業中、みんな話を聞いているか」「自習室は静かか」と聞いてください。面白そうに「自分はちゃんとしてるけど○○はしゃべったりスマホ触ったりしてる」「自習室はうるさい」と言われたら授業が成り立っていない塾です。大手でも個別でも関係ありません。授業中、学生講師の武勇伝ばかりして「授業が楽しい」という子どももいます。

 ワンセのようなガチ授業をする塾はもう絶滅危惧種です。いかに楽しく・面白くして塾に来させて講習会で多くのコマ数を受講させるのかを競うのが塾業界の宿命らしい、とコンサルや業者の方がおっしゃています。私の考えは不変で、お預かりした全てのお子さまに対して責任を持って面倒を見る、ことです。世間が受け入れるかどうかではなく、卒業生が笑顔でいるかどうかだと考えています。

 そんな今日は、近高数学の過去問チャレンジ。トップは緑MYで緑OY、緑NYが続きました。入塾時より厳しい言葉をかけてきた子たちの成長は本当に感慨深いです。長時間の勉強が続いていますが、頑張れているのがいいですね。その後の公立C問題対策では、鯰江コンビが良いものが見え始めてきました。言っていた通り、2月下旬には仕上ってくる手応えです。

 プレイング(教える)マネージャー(管理する)として嬉しく思うことがあります。それは、各講師が愛情を持って子どもたちに接していることです。続く