4/7から春の交通安全週間です。初日の月曜日は主要な交差点毎に警察官が立って目を光らせいました。大阪は非常に自転車の多い都市ですが、マナーは悪いです。そんな自転車の取り締まりを本格的にする予兆となるのでしょうか。信号無視・二人乗り・スマホ・両耳イヤホン・夜間無灯火は確実に対象となります。
そんな最近、思うことをつれづれなるままに書きます。数年前と比べて変化を感じることから。 Z世代は自己主張をはっきりします。しかし、自分の言動に比例せず、自分がされて嫌なことをすることには鈍感で、自分に何かあったとき敏感です。常に気を遣ってもらって過ごしてきたので、他人に気遣いできる人とできない人の差が顕著になりました。少しでも嫌なことがあったら逃げ出す習慣が身につき「継続は力なり」は死語になりつつあります。「怒ることはだめ」から「叱ることもだめ」という風潮になってきました。結果、どうなったのか。
子どもの成長速度が遅くなりました。大学生なら1年間で出来ていたことが、優秀な人材で2年かかるようになっています。マニュアルを伝えられても、未経験にもかかわらず自己流を試します。失敗して初めてマニュアルのほうが良いことに気づければ良いほうです。大半の大人が感じるようにサービスの質が大幅に低下しても値段は高騰を続けています。まさに国力の低下です。大学の入試問題の難易度と点数を比較すると、合格点が低いと感じると大学関係者も嘆いています。
そんな 昨年、某教育委員会の人の発言で「小学生で授業の和を乱す子(行為)があってもいきなり注意してはいけない。まず『今から君に向けて発言するけど大丈夫ですか』と許可をもらってから発言する」ことをマニュアル化していることに心から震撼しました。もう学級崩壊が起こるのは必然です。
ここからはワンセで感じていることです。入塾テストのないワンセでは気持ち一つで誰でもウエルカム。集団授業でお預かりする中で勉強の課題は千差万別です。同じ定期テスト80点でも何が原因でその結果になっているのか対処方法は全く異なります。一番多いのは雑な勉強方法です。数学であれば途中式など気にもしない。計算ミスも然り。間違えたら「凡ミスした。しなければ○○点だから、自分の実力は○○点だ」と信じている子。ミスも含めて実力なので自覚がなければ全く伸びません。小学生なら80点の子は悪癖が身につき、最も修正に時間がかかることが多いです。
課題は「ワンテンポ(子どもによってはツーテンポからスリーテンポ)遅れる」「理解できていない自覚がない」「引き算・割り算という単元だから大きい数から小さい数を引いたり割ったりして高得点を取り、理解せずに小学生を卒業した(自覚もない)」「小1でできなければけない国語の答え方のルール、算数の計算の仕組みをしていない」「途中式・字が雑」等々です。これらは寄り添って優しい言葉をかけるだけでは自覚が芽生えず、寄り添う言動や説明に即効性はありません。年単位での時間が必要です。また、学生の間に気づかないこともしばしばあります。それにつきあってくれる先生はいないでしょう。「○○したほうがいいよ」「こんな方法もあるよ」で伸びるのは元来出来る子だけです。それができないから集団授業でしっかり聞く・する習慣が身につかないどころか自覚もない子が急増中。
わからない問題を易しく解説するのは簡単です。でも、身についた悪癖を修正するのは指導者のパワーと根気が必要です。その源は子どもたちへの愛情であり「できることを増やしたい」という気持ちです。これはマニュアルでは不可能です。ワンセで最も力を入れている「演習ノート」の指導は各講師の愛情に任せられています。マニュアルとして演習ノートのチェックをしても、そこに講師の「気持ち」がなければ言霊が宿らず、子どもたちは本気で演習ノートをしません。また、それを出来ない講師が一人でもいれば子どもたちは「しっかり」やらない子が増えます。
現場で感じている悪癖の修正へのもどかしさ。優しく寄り添って理解できるまで待つと何年かかるかわかりません。何より、身体と同じで脳にも成長期があり、その時期は長く続きません。覚醒期、とも勝手に名付けています。感覚的には幼少期以外では一生に一回あるかどうかです。最近の風潮では少しきつく言うのもためらわれる状況です。悩みつつ、悪癖については「こうしたほうがいいよ」というマイルドな言い方ではなく「これ以外はダメ」と指導しています。
特に小学生は基本の徹底が肝要です。基本ができていないのに自己流とかありえないです。イチロー氏や大谷翔平氏は少年野球時代から人並外れた努力を継続してきました。そんな努力の成果です。だからこそ、基本の徹底には少し強めの言い方になります。マック体操教室のようですね。昔は厳しい言い方や指導をしていました。今は現代風の楽しさの中にも厳しさがある感じです。ただ、優しさ・楽しさを追究すると子ども視線では「隙」に見えることもあります。子どもは大人の本気を感じ取りますから、本気の愛情を持った指導を継続しないといけません。
わかりやすいのは宿題・小テストで「わからなかった」という理由の空白や暗記の手抜きをします。「間違えてもいいので答えを埋めること」を宿題とし、「ノーミス以外は不合格」を徹底しています。少しの手抜きが大きな手抜きに繋がるのです。最初から3回目ぐらいまでは優しく伝えます。それ以降は少しきつめの言い方や、塾内で宿題・小テストの勉強をしてもらいます。そんな考え・指導は古いものだと感じつつ、眼前に成長期の子を見たら、やはりしっかり指導して、出来ることを一つでも増やして卒業して欲しいと強く感じます。